中國國務院はこのほど、「中國(山東)、(江蘇)、(広西チワン族自治區)、(河北)、(雲南)、(黒竜江)自由貿易試験區全體案」を発表した。新華社が伝えた。
「全體案」によると、山東、江蘇、広西、河北、雲南、黒竜江の6省?自治區に自由貿易試験區を新設するのは、黨中央、國務院の重大な意思決定で、新時代において改革開放を推進するための戦略的措置としている。「習近平による新時代の中國の特色ある社會主義思想」を導きとし、中國共産黨第19回全國代表大會、中國共産黨第19期中央委員會第二回、第三回全體會議の精神を全面的に徹底し、新発展の理念、質の高い発展を堅持し、國家重大戦略に主體的に関與し、それに溶け込み、対外開放の全體的な戦略構造に一層寄與し、自由貿易試験區を、新時代の改革開放を牽引する存在を目指していく。
中國初の自由貿易試験區は2013年9月に上海に設置され、その後約6年間、數度にわたる拡張を経て、12カ所の自由貿易區が東西南北の改革開放?革新の情勢をカバーするようになっており、投資?貿易の自由化、円滑化、金融の実體経済への寄與、政府の職能の転換などの分野に取り組み、200項目以上の制度、革新の成果が応用、推進され、改革開放を牽引するようになっている。
さらに広い範囲で改革?革新を実踐し、それを模索し、さらに深い改革を通して質の高い発展の內在的原動力を刺激し、さらに高い水準の開放を通して、中國が開放型世界経済の建設を支持するという固い決意を示すために、黨中央、國務院は、6省?自治區に新たな自由貿易試験區を設立するという重大な決斷を下した。
今回新設される由貿易試験區は、制度の革新を中核とし、それぞれに重きを置くポイントがある差別化された改革のテスト事業を打ち出している。例えば、山東自由貿易區は、貿易の新業態、新スタイルの育成、海洋特色産業の発展加速、中日韓三國の地方経済協力模索などの目標を掲げている。広西チワン族自治區は、國際ルートを開拓し、対東南アジア諸國連合(アセアン)協力先行テスト事業モデルエリア、中國西部の陸海輸送のポータル港の構築などを目標に掲げている。河北省は、國際大口商品貿易の展開、バイオ醫薬と生命健康産業の開放的な発展をサポートすることなどを目標に掲げている。
中國商務部(省)の王受文副部長兼國際貿易交渉副代表は、「今回新設される自由貿易區6カ所は、さらなる開放拡大を強調している。例えば、黒竜江省の自由貿易區は、ロシアとの協力をさらに拡大させ、人員の出入國の円滑化、企業進出を積極的に促進し、質の高い発展牽引を強調している。江蘇省の自由貿易區は、集積回路、人工知能、バイオ醫薬、ナノ技術の応用などの産業イノベーションの発展を促進するほか、『一帯一路(the Belt and Road)』建設、北京市?天津市?河北省の協同発展、東北振興、長江デルタエリアの一體化発展、海洋強國などの國家戦略に積極的に寄與することも示されている」と説明した。
全體案はまた、リスク予防?抑制?処置のメカニズムを整備し、自由貿易區に改革の自主権を十分に與えることを打ち出しているほか、テスト事業の任務に対する評価を強化し、さらに多くの応用、推進できる改革の経験を形成し、モデルエリアとして牽引役の役割を十分に果たせるようにしなければならないとしている。
(編集KN)
「人民網日本語版」2019年8月27日