米紙「ウォール?ストリート?ジャーナル」は、日本以外の市場では、引き続き伝統的科學技術大手が市場で支配的地位を占める。ネットトラフィック分析サイト?スタットカウンターのまとめたデータでは、グーグルはアジア地域(中國市場を除く)の検索エンジンで92.64%のシェアを誇り、百度が2.13%で2位だ。また個人情報獨占の問題があることから、両社の経営統合が日本の公正取引委員會の承認を得られるかどうかも、また1つの難題だ。
浙江電媒學院インターネット?社會研究院の方興東院長は19日に取材に答える中で、「ヤフーとLINEの経営統合は、全體としていえば、1足す1が2以上にならないだけでなく、かえって1足す1が2以下になる可能性もあるものだ。ヤフーは老舗ポータルサイトだが、長らく大きな発展を遂げていない。LINEは最初の數年間は急速に発展したが、今は基本的に停滯して、両社とも挑戦に直面していた。目下の日韓関係の冷え込みの中、両社の経営統合が一連の騒動に巻き込まれる可能性もある」との見方を示した。
人材、科學技術のストック不足が「障害」か
韓國紙「亜細亜経済」の19日の報道では、韓日両國最大のネット企業が身を寄せ合って溫めあおうとしているのは、AI爭奪戦で中米両國に対抗しようとの思惑からだが、人材と科學技術のストック不足が「障害」になる可能性がある。韓國貿易協會が発表した統計データでは、1999年から2017年にかけて、世界で登録されたAI関連の特許約10萬件のうち、中國の出願件數が世界一、米國が2位で、韓國は8.9%にとどまった。現在、北京は世界でAI研究活動やAI関連企業が最も多い都市になったが、ソウルと東京はかなり下の方にいる。AI人材をみても、中國は1萬8232人に上るが、韓國は2664人にとどまり、米國は1萬2027人だ。
米調査會社CBインサイツのデータをみると、米のGAFAにマイクロソフトを加えた5社は、過去30年間に企業計750社以上を買収した。中國も買収に積極的で、決済や物流などの総合的サービスを提供できる企業に力を入れる。ヤフーとLINEの協同効果はそれほど上がらないとみられる。1億人規模のユーザーを抱えていても、両社が提供するサービスは日々成熟しており、これまでにないような新しい価値を生み出そうとすればかなりの努力が必要だ。
前出の方氏は、「日本市場はこれまでずっと中米が激しい競爭を展開する場所であり、『1億人経済圏』のユーザーが高度に重なり合うとはいえ、フェイスブックのユーザーが20億人以上、テンセントが10億人以上に達することを思えば、大した數ではない。グローバル化の展開がなく、日韓市場だけでやっていこうとしてもきっとうまくいかない。よって両社の経営統合が今後、グローバルインターネット局面に影響を與える可能性は低いといえる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年11月22日