アプリを使い、「ワンクリック」でヌード寫真に変換されたモナリザ
服を著ている普通の寫真をヌード寫真に変換するのに必要な時間はどのくらいだろう?最新の技術を使えばなんと30秒でできてしまう。中國青年報が報じた。
高度の畫像編集技術も必要なければ、想象力を働かせる必要も、細かなデータや情報を知る必要もない。寫真とパソコンがあれば、元々は存在しないヌード寫真を作成することができてしまう。
そんなアプリが最近、ネット上にアップされ、わずか5日で50萬回以上ダウンロードされ、サイトのサーバーが一時ダウンするほどの人気になった。寫真に寫っている人物の姿勢や體つき、肌の色に基づいて、アプリが自動でヌード寫真を作成する。元の寫真の肌の露出が多ければ多いほど、よりリアルなヌード寫真に変換される。米國の女優?歌手のテイラー?スウィフトや女優のスカーレット?ヨハンソン、エマ?ワトソンなどがこのアプリによる第1陣の被害者になってしまった。
ただ、各方面からの圧力を受け、開発者はこのアプリをすでにサイトから削除している。SNS上で、「Alberto(仮名)」と名乗るこのアプリの開発者は、「世界はまだこのアプリを受け入れる準備ができていなかった」と殘念そうに語っている。しかし、このアプリは依然としてインターネット上で拡散しており、クラック版と稱してこのアプリを公に販売しているネットユーザーさえいる。
意味深長なのは、男性の寫真を使っても、このアプリでは女性の體に変換される點だ。あるネットユーザーがスポンジ?ボブの畫像をアップしたところ、アニメキャラクター版の女性のヌード寫真が出來上がった。Albertoは、「インターネット上でコンピューターが分析できる素材は、男性より女性のほうがかなり多いから」と説明する。
同じ原理で、中國のあるプログラマーも似たようなアプリを開発した。そのアプリを使えば、照會者がアプリに上げた寫真とネット上の女性のヌード寫真や動畫などを自動で比較し、その寫真に寫っている女性に風俗業の経験がないかを調べることができる。
実は、上記のヌード寫真変換アプリは、人工知能(AI)の応用の一つに過ぎない。作成した寫真が本物かどうかもより簡単に見分けられる。しかし、世の中には時としてフェイクだと分かりにくい情報もある。一見して権威がありそうなニュース報道でも、それが人工的に合成されたものである可能性が極めて高いのだ。「証拠動畫」があったとしても、それを信じてはいけない。
以前は「寫真があれば真実」と信じられていた。また、畫像編集技術が普及した後も、少なくとも「動畫に偽物はない」と思われていた。だが、現在では、畫像でも動畫でも手直ししたものである可能性があり、さらにはそもそも全く存在しない可能性さえある。
このようなアプリを作ることを禁じることはできても、そのような技術が存在することを禁じることはできない。近い將來、誰でもフェイク寫真やフェイク動畫を作成することができるようになる日が來れば、男性も女性も被害者になる可能性がある。「Alberto」がいなくなったとしても、そしてAlbertoが言うように「世界が受け入れる準備ができていないとしても」、同じようなアプリを作る人はほかにもきっといるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年8月15日