「ダブル11」が映す中國の経済面の変革

感謝祭の興奮も冷めやらぬうちに、米國では「ブラックフライデー」と「サイバーマンデー」が相次いで訪れ、年に一度のショッピングシーズンが始まった。米アドビシステムズの分析ツール?アドビアナリティクスの統(tǒng)計によると、米の「ブラックフライデー」全體でオンライン売上高が62億2千萬ドル（1ドルは約113.5円）に達(dá)し、前年同期比23.6％増加して、過去最高を更新した。アドビはさらに、「サイバーマンデー」の売上高は同17.6％増加の78億ドルに達(dá)すると予測した。「証券日報」が伝えた。

ただ、この話のポイントはここではない。米経済誌「フォーブス」のサイトが23日に伝えたところでは、「中國の『獨(dú)身の日』と比較した場合、『ブラックフライデー』はついでみたいなもの」だという。

中國の「ダブル11」の過去10年間の歴史を振り返ると、取引金額はスタート時の5200萬元（1元は約16.3円）から2135億元に増加し、こうした単純な數(shù)字の変化の背後には、少なくとも中國の経済面の変革をうかがうことができる。

まず消費(fèi)の高度化がうかがえる。「ダブル11」の10年間に、このイベントは「安いものを探す日」から「選りすぐりのものを求める日」に変わり、消費(fèi)高度化ニーズが「販売促進(jìn)」の刺激を受けて、さらに拡大しつつある。地域や國境を超えた大量の注文が高い品質(zhì)の消費(fèi)というトレンドを鮮明に映し出し、大手ブランドや輸入ブランドの勢いが盛んで、買い換えのための商品ニーズの増加率がトップに立ち、精神的?文化的な消費(fèi)が徐々に消費(fèi)者の買い物カートに入るようになった。商務(wù)部（省）流通産業(yè)促進(jìn)センターサービス業(yè)研究室の陳麗芬副室長（研究員）は、「『ダブル11』の取引データを見ると、個人消費(fèi)の潛在力はまだ開拓の余地がある。絶えず新記録が樹立される売上高には、『ダブル11』に內(nèi)在する人々の素晴らしい生活へのニーズを満たす內(nèi)在的論理が含まれるとともに、中國経済の新たな原動力が絶えず積み上がる巨大な潛在力も目立って現(xiàn)れている」と話す。

この増加を続けるデータが體現(xiàn)するのは、14億人の人口が形成する巨大な市場だけではなく、中國経済の柔軟性とその背後にある消費(fèi)高度化の活力だ。対照的に、米國の消費(fèi)市場と消費(fèi)の可能性は評価に値しないということになる。

次に実體ある企業(yè)の生産経営モデルが進(jìn)化した。「インターネットプラス」がさまざまな分野に絶えず浸透するにつれ、オンライン消費(fèi)の熱が高まっただけでなく、オフラインの巨大な消費(fèi)の潛在力も一層活性化された。関連報道によれば、今年の「ダブル11」には全國で20萬店を超える新小売店舗と100ヶ所を數(shù)える重點(diǎn)都市のビジネス圏が全面的に參加し、北京、上海、広州、深セン、杭州、成都、武漢、西安などの各都市の天貓（Tmall）新小売之城に牽引される形で、全國の400都市もこの一大饗宴に參加した。

その背後からうかがえるのは、「新小売」の概念がより広い範(fàn)囲で共通認(rèn)識になったことだけではなく、インターネットと実體経済が親密に結(jié)びついたこと、どちらか一方だけではなく両者がともに繁栄するようになったことだ。実體経済の根源に回帰することがインターネット技術(shù)の宿命でもあるべきだ。

また否定できないのは、ネット経済の急速な成長が決済や物流など関連するインフラ設(shè)備により高度な要求をするようになったことだ。この點(diǎn)で、中國の各種施設(shè)がずっとトップクラスにあることは言うまでもない。

一方で、米國の「ブラックフライデー」では、ショッピングサイトの物足りなさに米國民の怒りがふくれあがった。EC最大手アマゾンはシステムのダウンこそなかったが、自分の家の裏庭から火が出るという困った事態(tài)に陥った。英國の全國都市一般労組（GMB）が発表した動畫の中で、アマゾン歐州ステーションの社員たちが、「私たちはロボットじゃない」と叫び、5カ國語でジェフ?ベゾス最高経営責(zé)任者（CEO）に抗議したのだ。報道によれば、「ブラックフライデー」當(dāng)日、歐州各地の労組が連攜して、數(shù)千人に上るアマゾン社員がストライキや抗議行動に參加し、アマゾン配送センターの劣悪な労働條件に抗議の聲を上げたという。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2018年11月28日