円借款の條件緩和、隠されたねらい

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版　2015年12月16日10:02

しばらく前に開(kāi)かれたASEANサミットで、日本の安倍晉三首相は、日本が発展途上國(guó)向けの円借款の條件を緩和する方針であることを明らかにした。借入國(guó)政府による擔(dān)保が必要としていた制限を撤廃し、借款手続にかかる時(shí)間を大幅に短縮する。國(guó)際商報(bào)が伝えた。

円借款は、日本が國(guó)際的な影響力を維持し、製品や技術(shù)の輸出を推進(jìn)する重要な手段となってきた。だが中國(guó)など新興市場(chǎng)國(guó)の経済力の高まりにつれ、円借款のこうした効果は減退している。安倍首相の今回の措置は、円借款の魅力を高めるねらいがあるだけでなく、その裏には別の目的も隠されている。

▽強(qiáng)いられた変革

今回の円借款條件緩和がもしも順調(diào)に実行されれば、円借款政策の大きな動(dòng)きとなることは間違いない。日本政府関係者の言葉を借りれば、「円借款が1958年に実施されて以來(lái)の最大の改革」となる。日本はこれで、関連する法律や條例を改正し、収益を上げられる投融資環(huán)境を日本政府所屬の國(guó)際協(xié)力銀行に作り出し、日本企業(yè)の海外市場(chǎng)開(kāi)拓を支援することができるようになる。

南開(kāi)大學(xué)日本研究院客員研究員の劉雲(yún)氏は、日本による円借款條件緩和の內(nèi)容としては主に次の3つが挙げられると指摘する。第一に、一定のリスクを持った借款の比率の拡大。第二に、ドル借款の緩和。第三に、借款手続の簡(jiǎn)素化。

こうした変革は、アジアインフラ投資銀行（AIIB）からもたらされた圧力によるものだという。日本では、中國(guó)が各國(guó)のニーズに応じて打ち出したAIIBや「1ベルト、1ロード」（シルクロード経済ベルト、21世紀(jì)海上シルクロード）の建設(shè)などが、円借款の求心力を引き下げていると考えられている。日本はこれまで、各國(guó)に円借款を提供することを通じて地域內(nèi)での影響力を維持し、日本の製品と技術(shù)の輸出をリードしてきた。だがそうした影響は徐々に弱まりつつある。