武漢の新型コロナウイルス感染による肺炎治療の第一線で活動する広東醫療チームのICUチームは11日午後、後方支援にあたっている広州醫科大學附屬第一病院と遠隔ビデオシステムを通じて癥例カンファレンスを行った。鐘南山院士はオンライン動畫を通じ、「現在の狀況からして、感染者數の増加が減少に転じる時期を予測することはまだ困難だが、ピークは2月中旬か下旬になるとみられる。感染者數が減少に転じる時期は、春節(舊正月、今年は1月25日)連休帰省のUターンラッシュにおける感染予防?抑制狀況によって決まる」と述べた。新華社が伝えた。
鐘氏は、「感染者數が減少に転じる時期を厳密に予測することは誰にもできないが、一部の數學モデル分析の結果に現狀を結びつけて考えると、現在全國で感染者數が新たに増えるスピードはこれまでより徐々に落ちてきており、南方地域では2月中旬が発病のピークになるはずだ」と述べた。
中國全土における帰省先からのUターンはさらなる発病ピークを招く可能性があるのかという點について鐘氏は、「さらに高いピークが新たに出現する可能性はまずないだろう。なぜなら、連休を延長したことで潛伏期間をやり過ごすことができ、さらに各都市でも厳格な健康モニタリングが行われており、問題が見つかれば必ず隔離されるからだ」とした。
また鐘氏は、「武漢の狀況については、まだ一定期間の努力が必要だ。なぜなら、武漢では現在も毎日の新たな感染者數に顕著な減少がみられないからだ。武漢がまずやらなければならないのは、感染者と非感染者を分けることだ」との見解を示した。また鐘氏は、「ヒトからヒトへの感染の問題については、武漢では依然として解決されていない」と述べた。
さらに鐘氏は、「重篤患者の治療には依然として一定の難度がある。新型コロナウイルス感染による肺炎はSARSとはかなり異なっており、治療にはまだ多くの模索が必要だ。現在の治療は、実際には通常の治療方法を超えたものだ。新型コロナウイルス感染による肺炎には獨特な病理學的特性がある。抗ウイルスと抗炎癥(抗ウイルスによって起こるサイトカインストーム)の二點が主な問題だ」とした。
鐘氏は、「十分な場所と十分な醫師、優れた防護ツールがあり、我々の多方面からのサポートチームもいる現狀から、武漢の狀況は比較的早期に変わると信じている。しかし現在はまだかなり困難な段階にある」とは語った。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年2月12日