核融合は人類のエネルギー問題を解決する重要な科學研究分野だ。そのため中國を含む7つの國と地域の科學者たちが、世界最大の科學研究共同プロジェクトの一つである、國際熱核融合実験爐(ITER)というプロジェクトを始動させた。中國中央テレビのニュース番組「新聞聯播」によると、中國が開発した熱核融合爐の燃料棒が、世界に先駆け認証を獲得した。これは中國の同プロジェクトへの重大な貢獻といえるだろう。
同プロジェクトは制御可能な核融合反応の実現、核融合エネルギーの利用方法の模索を目的としており、ITERがエネルギーを生む原理は、太陽の発光?放熱のメカニズムと似ていることから、「人工太陽」とも呼ばれている。「人工太陽」の中心部の溫度は1億度を超える核融合燃料で、中國が開発したこの材料はこの超高溫環境にさらされる。
ITERの設計案によると、この材料は1平方メートル當たり4.7MWのエネルギーに耐えなければならない。これは瞬時にして1キロの鉄を溶かせるエネルギーだ。中國の研究者は3種の材料によりサンドイッチ構造を形成し、各國との競爭の中で3種の材料を緊密に結びつける革新的な技術を模索した。権威ある機構の試験において、この材料は設計基準を20%上回る極端な高溫環境の試練に耐えられることが証明された。
一般的なエネルギーと比べ、核融合はクリーンで安全で巨大なエネルギーを生む。核融合に用いられる材料の重水素は海水中に存在し、海水1リットル當たりの重水素で作れるエネルギーはガソリン300リットル分に相當する。中國を含む7つの國と地域が2006年に合意し、ITERを正式に発足させた。中國はプロジェクトの10%の作業量を擔當。専門家は「プロジェクトの推進に伴い、人類は50年以內にこのエネルギーを一般家庭に普及させることができるだろう」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月12日
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