習近平國家主席が3年前に世界経済フォーラム(WEF)年次総會の開幕式で行った基調演説は、十字路に立つ経済のグローバル化に方向を指し示すとともに、より公正で理にかなったグローバル?ガバナンス體制の構築に中國の知恵を示した。(文:Zivadin Jovanovic?セルビアBelgrade Forum for a World of Equals會長。人民日報掲載)
近年、経済のグローバル化は逆風に遭い、特定の西側先進國が保護主義を実行している。高度に相互依存するこの世界において、保護主義は非常に近視眼的な行為であるだけでなく、極端に無責任な行為でもある。元々回復力に乏しかった世界経済にとって、保護主義が泣き面に蜂となったことは間違いない。反グローバリズムに勝手な真似をさせ続ければ、世界経済の見通しは一層悲観的なものとなる。
世界が大事な瀬戸際にある時、習主席はスイス?ダボスで重要な主張をした。「歴史的に見て、経済のグローバル化は社會生産力の発展における客観的要請及び科學技術の進歩による必然的結果であり、特定の人々や國々が人為的に造り出したものではない。経済のグローバル化は世界経済の成長に力強い原動力を與え、商品と資本の移動、科學技術と文明の進歩、各國の人々の交流を促進した。経済のグローバル化にうまく適応し、これをうまく誘導し、経済のグローバル化の負の影響を解消して、経済のグローバル化が各國、各民族により良く恩恵を及ぼすようにする必要がある」。習主席は経済のグローバル化がもたらすチャンスと試練を客観的に分析し、弁証法的思考を用いて経済のグローバル化の進むべき方向を指し示した。
過去數10年間で國際経済のパワーバランスは深く変化した。新興國と途上國は世界経済の成長への寄與率がすでに80%に達しているが、グローバル?ガバナンス體制にはまだ新たな構造が反映されておらず、代表性と包摂性が不十分だ。習主席は「世界経済ガバナンスは停滯して後れを取っており、世界経済の新たな変化に適応するのが困難だ。グローバル?ガバナンス體制は國際経済構造の新たな要求に適応して初めて、世界経済を力強く保障することができる」と指摘した。習主席はグローバル?ガバナンスの問題のありかを指摘しただけではなく、それ以上に重要なことに、解決策を示したのだ。