中國全國人民代表大會の代表で、中國工程院院士、中國中醫科學院の張伯禮?院長は14日、今年の春節(舊正月、今年は2月8日)期間中に、多くの中國人観光客が日本で薬を「爆買い」した現象に言及。「中國の製薬企業はその理由をよく考え、サービスを全面的に改善して、國民が安心して薬を使用できるようにしなければならない」と取材に答えた際に指摘した。京華時報が報じた。
張院長は、「今年の春節期間中、日本に行った中國人は約500萬人で、消費額は60億元(約1050億円)。人気商品は、昨年が溫水洗浄便座や炊飯器だったのに対して、今年は薬品となった點は注目に値する。中でも最も人気なのは、熱さまシートやバンソウコウ、風邪薬など日常的な薬だった。中國人はなぜ、日本に行ってこれらの薬品を買っているかというと、まず、日本の薬品は質が高く、安心できるから。次に、中國ではこれらの日常的な薬が手に入りにくいのに対し、日本では簡単に手に入るから。そのため、中國の製薬企業は現狀をよく考え、世界的な目を持って醫薬業界を見なければならない」と指摘した。
また、「中國の醫薬産業が発展するにつれ、薬品の質、基準は大きく向上した。臨床合理用薬の規範も少しずつ構築されている。しかし、課題も殘り、中國人が國外の薬品のほうが信頼できると感じる結果になっている。実際には、中國人が國外で『爆買い』している薬品は全て普通の薬で、中國にもある。しかし、國外の薬品のほうが信頼があり、ブランド性もサービスもいい。そして、パッケージも美しく、分かりやすい説明書がついている。そのため、私たち中國醫薬の専門家も匠の精神を持ち、薬品の品質を向上させると同時に、きれいなパッケージ、分かりやすい説明書などを準備し、サービスを全面的に改善して、國民が安心して薬を使用できるようにしなければならない。そして、逆に外國人観光客が中國で薬品を『爆買い』する狀況を作らなければならない」と、中國醫薬の専門家として、このような現象に対する殘念な思いを示した。