世界観光都市連盟(WTCF)は7日、「中國人の海外旅行消費市場調査報告書(2014-15)」を発表。中國は、世界最大の海外旅行市場?消費國となっていることが分かった。報告書によると、14年、海外旅行に出かけた中國人1億900萬人のうち、女性が58.5%、男性が41.5%と、女性が17ポイント上回った。世界各地が渡航先となっているものの、最も人気だったのは依然としてアジアの都市だった。中國新聞網が報じた。
年齢別に見ると、海外旅行に出かけた中國人のうち、「80後」(1980年代生まれ)の人が大部分となる44.89%を占めた。以下、「70後」(1970年代生まれ)25.72%、「90後」(1990年代生まれ)11.39%、「60後」(1960年代生まれ)9.97%、「50後」(1950年代生まれ)8.04%と続いた。
「80後」と「70後」だけで全體の7割を占めているのは、同年代の人々は學歴が高いほか、既婚して未成年の子供がいる場合が多く、海外旅行を通して子供に広い視野を持つようになってもらいたいと願っているからと分析されている。海外旅行で一家団欒を楽しむという特徴は、2015年度の調査でも、一層顕著化している。
調査によると、遠方の海外旅行のうち、中國人に最も人気だったのは、パリ、ロンドン、シドニー、ロサンゼルス、ローマ、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、メルボルン、ヴェネツィアだった。
一方、近場の海外旅行のうち、最も人気だったのはソウル、バンコク、東京、大阪、名古屋、済州島(チェジュド)、シンガポール、仁川(インチョン)、神戸、奈良。日本や韓國、東南アジア諸國の都市が1-10位全てを占めた。
海外旅行に出かけた中國人のうち、北京市、上海市、広東省など一線都市の住民が主體となった。その他、天津市、江蘇省、浙江省、遼寧省も海外旅行に出かけた住民が多かった。近年、天津は多數の國際線が就航したため、海外旅行者が顕著に増加した。
調査によると、中國人が最も期待することは、査証(ビザ)取得要件の緩和や手続きの簡素化、審査時間の短縮などだった。また、海外旅行で一番したいことは「ショッピング」だった。渡航先別で見ると、日本や韓國では、免稅店や大型ショッピングセンターで、化粧品を買うというのが人気であるのに対し、東南アジアでは、現地ならではのグッズを販売するショップが人気だった。歐米の都市では、有名ブランド専門店やアウトレットショップなどでぜいたく品を買うのが人気となった。
「人民網日本語版」2015年9月9日