人気アニメ「ポケットモンスター」の世界をハリウッドが初めて実寫化した「名探偵ピカチュウ」が中國で10日に公開され、公開7日目でその興行収入が3億4700萬元(1元は約15.95円)に達した。アニメを実寫化した映畫としては、ここ最近で最も興行収入が伸びている作品となっている。同作品は日本の任天堂の大人気ビデオゲームを原作としており、同作品を見た人からは、「スーパーマリオの実寫版はいつ出るのだろう?」との聲が上がっている。北京青年報が報じた。
近年、映畫技術の発展に伴い、ゲームを実寫化した作品が次々とスクリーンに登場している。「バイオハザード」シリーズや「ファイナルファンタジー」シリーズなどの人気ゲームを映畫化するのは、ハリウッドの映畫製作會社の「常套手段」となっている。また、映畫化される中國のゲームも増えている。例えば、大ヒットスマホゲーム「陰陽師」が間もなく映畫化される。しかし、いかにゲームファンを満足させる映畫作品にするか、いかに一般の人にも見てもらい、高く評価してもらえる映畫にするかが、製作者が直面する課題となっている。
人気の秘訣はキャラクター設定は同じでも新鮮味のあるストーリー
「名探偵ピカチュウ」は、日本の同名のビデオゲームを原作とし、その世界観をベースにポケットモンスターが登場。米國テイストにアレンジし、どんな人の心も溫かくするストーリーとなっており、家族に対する思いや友情が盛り込まれ、多くの人が共感を覚えている。
ゲームを映畫化するとなると、ゲーマーをターゲットにするのか、それとも一般の人をターゲットにするのかという究極の選択を迫られる。一つのゲームが流行するのは、ゲーマーが遊ぶ過程で、達成感を得て、それを楽しむことができるからだ。しかし、映畫となると、ストーリーやロジックがおもしろくなければ人気になることはない。ゲームの映畫版の多くが批判を浴びてしまう理由は、映畫化の過程で、ゲームの名前だけを使って、ストーリーはゲームと全く関係がないか、ゲームの雰囲気や細かい點まで再現(xiàn)しようとこだわりすぎ、ストーリーをおもしろくする重要性がおろそかになっているかのどちらかに偏ってしまい、そのバランスがうまくとれていないことにある。製作者は、ゲームの精髓を引き継ぎながら、品質も高い映畫を製作することに取り組まなければならない。