現在、60數ヶ國と世界の人口の65%以上をカバーする「一帯一路」(the Belt and Road)エリアが、世界最大規模の地域レベル観光市場になっている。データによれば、年間の旅行者數がのべ50億人を超える中國は、この市場の牽引役になりつつあるという。南方網が伝えた。
旅行予約プラットフォームの同程旅網はこのほど、「2019年中國住民『一帯一路』海外旅行ビッグデータ報告」を発表した。海外旅行のビッグデータに基づいて、過去1年間の中國人観光客の「一帯一路」エリアにおける観光消費の狀況を分析したものだ。それによると、エリア內の経済貿易交流がますます密接になるのにともない、中國は今や「一帯一路」沿線の多くの國にとって最大の観光客供給源になっており、各國では滯在先が1ヶ所だけ、文化追求型などの「ディープツアー」が急速に発展しつつある。
18年の中國國民の海外観光客數はのべ1億5千萬人に迫り、中國は世界で海外旅行者を最も多く供給する國になり、また「一帯一路」沿線國にとって重要な観光客供給源になっている。同報告が公開資料に基づいてまとめた統計によれば、中國は現在、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、カンボジア、ロシアなどの「一帯一路」沿線國のインバウンドにとって1番目の観光客供給源であり、ドイツにとってもアジアにおける最大の観光客供給國だ。中國とこうした沿線各國との経済貿易交流や民間交流がますます密接になるのにともない、中歐?東歐地域の一連の國では中國人観光客受入數が爆発的に増加した。18年には、チェコ、ハンガリー、クロアチア、エストニア、ポーランドなどの中歐各國が中國人観光客の受け入れ規模で軒並み新記録を達成し、前年比増加率はすべて20%を超えた。
「海上シルクロード経済ベルト」では、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンが中國人観光客受入數の多い國となっている。中でもタイはのべ1千萬人に達して首位にどっしりと座る。同報告によれば、東南アジアの島嶼ツアーが中國人観光客に最も人気のあるツアータイプで、モルディブ、バリ島、ボラカイ島、ニャチャンなどが特に人気だという。
また昔から人気がある一連の歐州ツアーの目的地も好調だ。18年にトルコが受け入れた中國人観光客はのべ39萬人に上り、同59%増加した。ギリシャはのべ15萬人で同50%増加、英國はのべ45萬人で同34%増加。イタリアはのべ500萬人に達して同21%増加し、中國人観光客に最も人気のある歐州ツアーの目的地になった。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年5月14日