2015年の中國経済統計データが公表されたのに伴い、海外では、中國市場の下落を予想したり、空売りに走ったりする動きが強まっている。一部の海外の投機家は、「中國経済のハードランディングはほぼ避けられない」とし、人民元を含むアジア諸國の通貨の空売りを続ける方針を示している。専門家はこれについて、市場経済下での空売りの仕組みは、バブルを抑制して均衡価格を実現する役にも立つが、転換期の「産みの苦しみ」の時期にある中國に対して空売りをしかけるのは賢い判斷ではないと指摘している。思考法が時代とともに変わっていない投機家が、中國経済の新舊の原動力の転換が進んでいる過渡期に軽々しく空売りに走っても、最終的には市場に淘汰されることになるだけだという。人民日報が伝えた。
▽土臺:昔日の比にならない実力
生態學においては、「抵抗安定性」という概念がある。ある土地に生えた植物の種類が多く、數が多く、食物連鎖がしっかりとしているほど、外部の衝撃に対するその生態系の抵抗力は高くなるといった意味である。同じ道理で、あるエコノミーに含まれている産業の種類が多く、ボリュームが大きく、産業間の競爭と協力の関係が安定しているほど、そのエコノミーに対する外部の衝撃の影響は小さくなると言える。
この角度から見れば、中國経済はすでに、うっそうと茂ったジャングルのように成長していると言える。1998年の中國大陸部のGDPはわずか8兆4883.7億元、貨物貿易の輸出入総額は2兆6800億元、全國の鉄道運行距離は6萬6400kmに過ぎなかった。だが2015年までに、上述の指標は大幅に成長し、それぞれ67兆6708億元、24兆5900億元、12.1萬kmに達した。全國の高速鉄道の運行距離は1.9萬kmを超え、世界トップに立っている。
國務院発展研究センター経済研究部の張立群研究員は記者の取材に対し、改革開放から30年余りの急速な発展を経て、中國経済には豊かな物質的土臺ができ、多くの重要製品の生産量と保有量は世界トップに立ち、経済をはかる多くの重要指標の數値は昔とは比べ物にならないと指摘する。