四川省涼山彝(イ)族自治州の州人民政府所在地である西昌市から約200キロ離れた位置にある雷波中學校(中高一貫校)は、同自治州にある高校35校の中で、その環境や同校に進學する生徒の質を見ても、特に秀でているものは何もない。徐華校長によると、「十數年前、大學に合格する當校の生徒の數は一桁臺だった。しかし、今年大學の合格ラインに達したのは400人以上だった。清華大學や復旦大學、南京大學、廈門(アモイ)大學、四川大學などに合格した生徒もいる」という。新華網が報じた。
なぜ、このような飛躍を実現できたのだろう?同校の鄧中雲?副校長は、「教師と生徒の必死の努力や県の資金援助、國や社會各界のサポートのおかげ」と話す。
人口28萬4000人の雷波県の2020年の域內総生産は69億3700萬元(1元は約17.0円)で、四川省のトップ100にも入っていない。雷波県教育體育科技局のある責任者は、「長年、當県の県委や県政府は、教育経費や教育用地の確保を優先し、教育をめぐる問題の解決を優先してきた」と説明する。
ライブ配信教育に信頼を寄せ、継続して実施してきたことも、合格者の多數輩出の実現につながった。2003年から18年間にわたり、成都市第七中學と雷波中學はインターネットを通じて質の高い教育資源を共有するスタイルを採用し続けてきた。成都市第七中學のほか、北京師範大學教育育成センターや広東仏山羅定邦中學、成都石室中學、四川オンライン教育プラットホームなどが、オンライン授業を展開して、雷波中學の授業の質の向上をサポートしてきたのだ。
涼山イ族自治州は現在、教育事業の発展期を迎えている。2015年から2020年にかけて、州全域で投じられた學生支援資金は88億4300萬元に達し、延べ909萬4800人の學生を支援してきた。健全な支援體系があるため、全ての世帯の子供が、経済的困難が原因で學校に通うことができないという狀況に陥ることがないようになっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年9月7日