中國は24日、世界貿易機関(WTO)に対し、オーストラリアが中國から輸入する製品に対して取った「反ダンピングと反補助金措置」を提訴した。商務部(省)の高峰報道官は同部が24日に行った定例記者會見で、「中國は貿易救済措置を亂用する行為に反対し、オーストラリアが適切な行動を取り、誤ったやり方を正すことを願う」と述べた。新華社が伝えた。
中國は今月24日、オーストラリアが中國から輸入する鉄道車輪、ウィンドタワー、ステンレスシンクなどの製品に対して反ダンピング措置と反補助金措置を取ることに対し、WTOの紛爭解決制度の下でオーストラリアを提訴した。
高報道官は、「オーストラリアは2019年に中國から輸入した鉄道車輪とウィンドタワーに対しそれぞれ反ダンピング措置を採用または延長し、2020年には中國から輸入したステンレスシンクに対し反ダンピング措置と反補助金措置を延長した。この3つの案件の中で、オーストラリアは(中國が取った)ダンピングと補助金というやり方がWTOの『反ダンピング協定』と『補助金と反補助金措置に関する協定』に違反する疑いがあると認定した」と述べた。
高報道官は続けて、「現在、WTOはかつてない挑戦に直面している。中國が貿易救済措置を亂用する行為に反対する。これは中國企業の合法的権利を損なうだけでなく、WTOルールの厳粛性と権威性をも損なうものだ」と述べた。
高報道官は、「中國はオーストラリアの反ダンピングと反補助金に関する措置をWTOの紛爭処理制度に提訴することによって、中國企業の合法的権利を守ると同時に、多國間貿易體制とWTOの権威性と有効性を守りたいと考えている。オーストラリアが適切な行動を取り、誤ったやり方を正し、関連製品の貿易をねじ曲げるような行為を避け、できるだけ早く関連の貿易を正常な軌道に戻すことを願う」と強調した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年6月25日