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  • 人民網日本語版>>経済

    【中國キーワード】中國Z世代のスケッチ 見た目が正義?活発な支出?消費の主力層に

    丸わかり!中國キーワード

    人民網日本語版 2020年10月14日11:35

    80後(1980年代生まれ)が不惑(40歳)を迎え始め、90後(1990年代生まれ)が徐々に而立(30歳)の年になるにつれて、95後(1995年から1999年生まれ)と00後(2000年代生まれ)からなるZ世代が臺頭するようになった。この世代は先輩たちが持っていたインターネットにおける発言権の一部を手にし、中國のネットユーザーの中の軽視できない層に成長したと同時に、徐々に消費トレンドのリーダーに成長した。特に、過ぎたばかりの今年の國慶節(建國記念日、10月1日)連休に、消費市場で頭角を現し始めた。

    デジタルな世界に生きる

    Z世代とは主に1995年から2010年の間に生まれた人々を指す。Z世代はデジタルネイティブで、上の世代と比べるとそのライフスタイルには決定的な変化が起きている。つまり、生まれたときからインターネットがあって、それが生活の一部になっている。中國社會科學院が最近発表した「中國未成年者インターネット運用報告(2020年)」によると、未成年者のネット普及率は99.2%に達して、中國全體のネット普及率の64.5%を大幅に上回った。「全員がネットに接続できる」がZ世代の明らかな特徴だ。

    一人でいるがひとりぼっちではない

    95後は一人っ子世代だが、彼らは孤獨ではなく、好きなことを通じて広大なネット空間で仲間を探すことができる人々だ。95後の人との関わりはモバイルインターネット時代の中で発展し、彼らはリアルよりスマホで家族や友人と交流することに慣れている。気楽でシンプルな人間関係を重んじ、ネットを利用して幅広く緩やかな関係性を作り上げるのが得意だ。サブカルチャーが発展し、中國社會が多様な文化に対してより包摂的になったことで、95後はより多彩な仲間づきあいの範囲や趣味嗜好を選択できるようになった。彼らの好む人との付き合いの形は、趣味や嗜好が合った人と一緒に遊びに行く、食事に行く、映畫や展覧會を見る、などだ。人との付き合いだけでなく、自分のために時間を使うことも好きで、1人で過ごす靜かな時間、読書の時間、考える時間、充電する時間を大切にする。

    ものぐさなライフスタイル:寢っ転がっていていいなら座らない、座っていていいなら立たない

    人はみなものぐさなものだが、Z世代のものぐさは上の世代とは違い、ものぐさが道理にかなうと思って平然と落ち著き、ものぐさが論理的に通ると思っており、罪悪感は少しもないというところに重點がある。

    他の世代が「努力が大切」を原則にするのとは異なり、科學技術による便利さを享受してきたZ世代は、小さい頃から「ものぐさ経済」のメリットを味わってきたと言えるだろう。ものぐさは彼らにとって怠惰であることを意味せず、知恵や機知を生かしてエネルギーを節約する高効率のライフスタイルだ。

    衣食住交通のすべてにわたり、ものぐさが可能なら絶対にものぐさを選ぶ。

    見た目主義:見た目がよくないと興味を持たない

    人は元來、相手の顔を見る生き物だが、見た目(顔面偏差値)こそ正義という考え方はZ世代の顕著な特徴であり、戀人や結婚相手の選択だけでなく生活のあらゆる場面でも見た目が重視されるようになった。

    その原因は、選択肢がいくらでもあるZ世代は妥協する必要も我慢する必要もないからにほかならない。

    物質的に豊かな時代に生まれ、貧しさを體験したことがないZ世代に向けて、毎日毎日無數の楽しげな商品がブランド側から提示され、彼らの歓心を買おうとしている。

    趣味で友達に:サークルやコミュニティグループが次々誕生

    ネットを通じてZ世代の趣味はますます多彩になった。小さい頃からネットと一緒に大きくなったこの世代は、さまざまな興味?文化やSNSソフトの先端で活躍することに慣れている。気の合う人どうしの仲間內文化や自分たちだけに通じる言語體系を絶えず追い求め、さまざまなコミュニティグループが次々に誕生する。

    二次元文化が美意識の中心に

    広い意味の二次元文化がZ世代に特有の美意識、考え方、精神的な柱を育んだ。二次元の美意識は「カワイイ」化、少女化、擬人化の傾向が明らかで、ゲーム感覚と青春時代をユートピア視する色合いが濃厚だ。二次元の思考方法は誇張化やドラマ化、アニメ化というアプローチを通じて、従來の思考方法に取って代わろうとしている。データによると、2019年、中國の広義の二次元ユーザー規模は3億9千萬人に上り、前年同期比で11.4%増加したが、その中心はZ世代で構成されていた。

    市場で主流のアニメ動畫や漫畫、攜帯ゲームのアプリユーザーでは、Z世代がいずれも半數以上を占める。このうち二次元文化でよく知られる若者向けコミュニティ動畫サイト「bilibili」(ビリビリ)は、18年も前年に続いてZ世代が好むアプリケーショントップ20の首位を守り、同年第4四半期(10-12月)には、月間アクティブユーザー數が9280萬人に達し、Z世代の4人に1人が利用していた。

    稼ぎは多くないが、支出は活発

    中國経済の飛躍的発展の時代に生まれたZ世代の大部分は、脳裏に「絶対的貧困」の記憶がなく、お腹いっぱい食べられないとか著るものが十分にないとかいった貧困のイメージは、親たちの世代が食卓で語る昔話だ。貧困の記憶がないので、稼ぎがそれほど多くなくても、支出は活発で、趣味にお金を使う傾向が強い。たとえばエレクトロニック?スポーツ(eスポーツ)、スポーツ用品、メイクグッズ、流行のキャラクターのおもちゃなどにお金を使う。

    Z世代の消費には次のような傾向がみられる。

    ——個性を追求

    見た目のいいものはたくさんあるが、新鮮な體験はなかなか得られるものではない。ゆとりある環境の中で育ったZ世代は、そもそも上の世代よりも楽しさに対する基準が高い。目が肥えているので、味気ない日常生活では満足できず、より新鮮で面白いことを追い求める。

    最近大流行の盲盒(ブラインドボックス)は體験型経済の代表だ。ポップマートのブラインドボックスもお菓子のブラインドボックスも、入っている商品は違うが、何が入っているかわからないボックスを開ける時の喜びや驚きは共通だ。

    ——スター?アイドル崇拝文化

    ネット調査會社のクエストモバイルが行った中國の消費者に関する調査研究によると、18年にZ世代がスター?アイドルのために行った消費の規模は400億元(1元は15.7円)を上回り、その半分近くはスターやアイドルがイメージキャラクターを務める、薦めるまたは使用する商品の購入に充てられた。ここでいうアイドルは多くが中國のスターだが、バーチャルアイドルも少なくなく、たとえば「干物妹!うまるちゃん」やバーチャル歌姫の洛天依などがある。

    ——「國潮」ブームに乗り、國産品を心から評価

    中國経済の高度成長と共に生まれ育ったZ世代は、本能的に自分の國を愛するだけでなく、上の世代にはなかったほど民族の自信にあふれ、國産品に自信をもち、中國の実力に誇りを感じている。

    ADD広告研究連盟がMorketing研究院と共同で発表した「自分で楽しむ:2018-2019年中國の新位置エネルギー層のApp接觸行動報告」によると、00後の大學生の「好きな攜帯電話ブランド」の上位5位には、ファーウェイ(華為)、アップル、OPPO、vivo、小米が並んだ。最も人気があるブランドのトップ5のうち、國産品が4つを占めたことになる。

    ——國慶節連休の消費の主力層に

    中秋節(舊暦8月15日、今年は10月1日)と重なって8連休となった國慶節連休には、中國の消費市場が非常に活発な動きをみせた。特に目を引くのは、Z世代が市場で頭角を現し始め、消費の主力層になったことだ。

    無人スマートコンビニ「便利蜂」が2日に発表した「2020年『ダブル祝日』初日消費狀況?トレンド報告」によると、Z世代は連休初日となった10月1日の消費の主力層になり、全體に占める割合は27%に達した。70後(1970年代生まれ)と80後は合わせて45%を占め、90後は21%。40後(1940年代生まれ)と50後(1950年代生まれ)、60後(1960年代生まれ)は合わせて7%。Z世代の消費力がコンビニ業界で立証されたといえる。便利蜂は、「10月1日の夜、1996年生まれのお客様が上海の某店舗で1萬2千元以上消費し、この日の『購入額トップ』になった」と明かした。

    大麥網が10日に発表した「2020年國慶節公演観察」によると、小都市のZ世代が各種公演の會場鑑賞チケット購入の主力層になり、全體に占める割合は35%に達して、90後?95前(1990年代から1995年生まれ)の26%を大きく上回った。公演の內容を細かくみると、Z世代はコンサートやライブハウスなど生の音楽を聴けるイベントを好み、チケットを購入した人に占める割合はコンサートが43%、ライブハウスが51%に上った。

    メンツのために消費する親世代と違い、Z世代はすべてのお金を自分の思い描く暮らしのために使おうとし、他人が期待する暮らしのために使おうとはしない。ニッチな趣味のためにも惜しまずお金を使い、誰にも注目されなくても、自分がいいと思えばそれで満足する。(人民網日本語版論説員)

    >>>丸わかり!中國キーワード

    「人民網日本語版」2020年10月14日

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