習近平主席の米國公式訪問はワシントン州シアトル市から始まった。ここはマイクロソフト社の本社の所在地であり、ビル?ゲイツの故郷でもある。ゲイツ夫妻が設立した「ビル&メリンダ?ゲイツ財団」の所在地でもある。ゲイツ氏は取材に対し、自分と財団は習主席の到著を期待して待っていると語った。ゲイツ財団は中國とすでに緊密の協力関係を結んでいる。習主席のシアトル訪問はその協力をさらに一段階引き上げるものと期待されている。人民日報が伝えた。
2015年は、國連のミレニアム開発目標の達成期限の年である。ゲイツ氏は、「中國は貧困削減の面で豊かな経験を持っている」と中國の取り組みを賞賛した。中國が過去30年で6億人の貧困脫卻に成功したことは、ゲイツ氏にとって、「生涯で聞いた最もすばらしい事業の一つ」だという。ゲイツ氏は、農業の発展が中國の貧困削減の強大な推進力の一つとなったと見ている。中國は今日、世界のイネ研究の中心的な役割を果たし、生産量の低いアジアやアフリカの國々と経験を共有している。ゲイツ財団と中國の協力によるプロジェクト「グリーンスーパーライス」は、アジアやアフリカの自然環境の厳しい地域で高生産を実現できるイネ品種を育て、普及することを目的としたものだ。
習近平主席と世界各國の指導者は9月、ニューヨークの國連本部に集結し、持続可能な発展についての新たなアジェンダ「ポスト2015年開発アジェンダ」を正式に採択することとしている。ゲイツ氏は、ポスト2015年開発アジェンダはミレニアム開発目標よりもさらに野心的なもので、目標數は後者の約2倍に達すると指摘する。中國は現在、アジアインフラ投資銀行や新開発銀行(BRICS銀行)など多角的金融機関の設立をリードするなど、世界の開発分野における政策?金融支援の発展を積極的に推進しており、ゲイツ氏はこれを高く評価している。中國の「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想や、アジア太平洋経済協力(APEC)や主要20カ國?地域(G20)など國際舞臺での地位の高まりは、中國が世界の開発分野における指導者となりつつあることを示している。