今年に入ってから、住宅市場は持続的な低迷に陥っている。5月以降になると、さらに急転直下の事態が生じた。國家統計局のデータによると、大中70都市のうち35都市の住宅価格が、5月に前月比で低下した。この數値は、7月になると64都市に上った。住宅価格の低下と同時に、地方政府が市場救済に乗り出した。內モンゴル自治區フフホト市が6月26日に住宅購入制限令を正式に緩和すると、制限令を出している40以上の地級以上都市のうち37都市が規制を緩和した。全體的な効果は顕著ではないが、住宅市場にある程度の信頼感をもたらした。中國青年報が伝えた。
◆消費者の反応は?
調査機関はこのほど、2萬7840人を対象にアンケート調査を実施した。回答者の74.4%は今後も住宅価格が低下すると予想し、87.3%は現在の住宅価格は受け入れられないと回答した。
これまでの住宅価格は、経済の影響と國家政策の規制により低下していたが、今回の価格低下には異なる原因がある。
天津大學経済學院副院長の叢屹氏は記者に対して、「今年の住宅価格の低下には、(1)市場心理の変化、(2)マクロ政策の変化、(3)全國の住宅市場の構造二極化とその深刻化ーーという3つの要因がある。2?3線都市は過剰な開発により在庫が膨らんでいる。需要、特に投機目的の需要が減少しており、在庫消化が困難になっている」と指摘した。
叢氏は、「住宅価格が暴落する可能性は低い。まず、1線都市の住宅価格が、大幅に下落することは考えられない。2011年以降、住宅市場調整の最も重要な目標は、安定の維持となっている。國家は投機目的の需要を抑制しているが、低?中所得者の住宅の需要を満たし、保障性住宅(政府が低所得者向けに提供する住宅)の建設を進めるため取り組んでいる。これは構造調整の措置だ」と述べた。
◆買いたくても買えない人が63.7%に
同調査の住宅購入の目的に関する設問のうち、自宅用とした回答者が60.8%で最多となった。居住條件の改善が11.5%、投資目的が11.2%で後に続いた。また11.5%の回答者は、住宅購入の需要はないとした。
具體的に分析すると、北京?上海?杭州?深センの1線都市での住宅購入を検討する回答者が6.5%、省都?発展した地級市が13.1%、地級市などの3線都市が25.2%、4線都市が18.8%となった。
今回の調査では実需が高い比率を占めたが、近日中に住宅を購入するとした回答者は9.0%のみで、63.7%は購入の需要があるが購入できないと回答した。購入できるが靜観中とした回答者は5.3%となった。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年9月10日