「外國の病院」がまもなく中國にやって來る。
國家衛生?計畫出産委員會と商務部(商務省)はこのほど共同で通知を出し、海外の投資家が新規設立または合併買収(M&A)という形で、北京市、上海市、江蘇省、福建省、広東省、海南省に外資系獨資病院を設立することを認可すると決定した。外資による獨資病院の開設を認めることは、人々に身近な恩恵を與えるだろうか、なかなか醫者にかかれないという問題(看病難)は緩和されるだろうか。公立病院のサービス改善をもたらすだろうか。
▽外資系病院は初お目見え
北京市北東部エリアにある和睦家病院は中國初の中外合弁で設立された醫療機関で、すでに16年の歴史がある。これまで北京市、天津市、上海市、杭州市などに支社を設立している。
ドイツで暮らす陳さんはこのたび親族訪問で帰國した際、うっかりして具合が悪くなり、和睦家病院でみてもらった。「公立の病院に比べて、一番印象深かったのは、親身になってくれるところ、プロ意識があるところ、患者を尊重してくれるところだった。靜かで清潔な環境、水と紙コップの無料提供、素敵なデザインのパン屋、快適な回転椅子もよかった。ここのサービス水準は、ドイツの病院と大差ない」という。
和睦家病院にかかった患者は、予約システムが非常に細分化されており、待ち時間がほとんどないと話す。
病院職員の冀さんは、「公立の病院では、薬剤師は患者に薬を出すだけだが、和睦家病院では、薬剤の薬効、飲み方、副作用の有無などを詳しく患者に伝え、一人の患者への対応に10數分かかるのが普通だ」と話す。
中國には和睦家のような合弁醫療機関が數十カ所ある。総合醫療機関から美容や口腔のクリニックまで、さまざまな分野をカバーする。だが真の外資系獨資病院は、このたび上海市に設立されたドイツ?アルテメッドグループの阿特蒙病院を入れると、國內に3カ所しかない。
▽「見た目」だけ?
外資系病院は普通の人々の間で普及するだろうか。多くの人にとって、普及を制約する主な要因は価格だ。