全國の種籾10粒のうち1粒以上は福建省建寧産

すくすくと成長する建寧県の稲。撮影?雷朝良

閩江の水源地である福建省三明市建寧県は、丘陵が多く、草木が生い茂り、県內には閩江源國家級自然保護區と國家森林公園がある。同県は中國最大のハイブリッド稲種籾生産拠點県で、全國の種籾10粒のうち1粒以上は建寧産だ。中國新聞社が伝えた。

建寧県渓口鎮楓元村に広がる水田。撮影?陳震

富を築く「金の種」

建寧県は播種、田植え、施肥、収穫の全過程の機械化をほぼ実現。撮影?陳震

建寧県のハイブリッド稲種籾生産は1976年に始まった。40年以上の間に、建寧のハイブリッド稲種籾生産品種の數は0から400以上に増え、種籾生産面積は1200ムー（1ムーは6.667アール）以上から現在の15萬7000ムーに発展した。全県の農業人口は12萬9100人で、2萬9500世帯。うち、種籾生産を行う農家は2萬3500世帯で、8萬人以上が種籾生産により増収を実現している。

建寧の人々の暮らしを豊かにする産業になった種籾生産。撮影?陳震

建寧のハイブリッド稲種籾生産量は23年に3萬8000トンにのぼり、生産高は22億元（1元は約21.6円）を超えた。「建寧種籾」は全國初の種籾の地理的表示証明商標で、製品は全國の稲主要産地でよく売れているだけでなく、フィリピンやベトナムなどの東南アジア諸國にも輸出されている。

収穫された種籾の重量測定作業の様子。撮影?陳震

建寧の種籾業は目下、田植えの重要な時期を迎えている。30年以上の種籾生産の経験を持つ鄭春華さんは現地でも有名な大規模栽培農家だ。鄭さんは「現在の種籾生産の規模は以前よりも大きくなったが、作業はむしろ楽になり、コストも大幅に下がった。現地の種籾生産は受注生産で、販路に悩むことはない。しかも播種、田植え、施肥、収穫の全過程が機械化されており、収穫高が年々増えている」と話す。

建寧県國家現代農業産業パーク管理委員會の曾明星主任によると、建寧産の種籾は中國南方16省?直轄市?自治區の稲主要産地に広がり、かつパキスタン、フィリピン、ベトナム、アンゴラなどの國に輸出されている。年間輸出量は600萬キログラム以上に及ぶという。（編集YF）

「人民網日本語版」2024年5月15日