王毅國務委員兼外交部長(外相)は10日、フランスのルドリアン外相、イタリアのディマイオ外相とそれぞれテレビ會議の形式で會談し、現在のウクライナ情勢を中心に意見を交わした。新華社が伝えた。
王部長はルドリアン外相との會談で、「中仏獨首脳は8日にテレビ會談を行い、ウクライナ問題や中國?EU関係の発展について踏み込んだ意見交換を行った。我々は共に、3ヶ國首脳間の重要なコンセンサスをしっかりと実行に移すべきだ。ロシアとウクライナはすでに3回交渉を行った。雙方間にはまだ顕著な溝があるものの、會談の度に少しずつ溝が解消され、平和への希望は増し、停戦という目標に向かっても前進している。中國は、國際社會が引き続きロシアとウクライナの交渉を促し、支持するとともに、そのために必要な環境と條件を整えることを希望する。中國は常に制裁発動には慎重であるべきだと主張し、國際法上の根拠なき一方的制裁や管轄権の域外適用には反対している」とした。
ルドリアン外相は「各國は連攜してできるだけ早く停戦を実現し、ウクライナでの人道的危機の発生を防ぐ措置を講じ、外交ルートを通じた問題の解決を後押しするべきだ。フランスは和平促進に向けた努力を支持しており、國連安保理で引き続き中國と協力していきたい」とした。
王部長はディマイオ外相との會談で、「習近平國家主席は先日、仏獨首脳とのテレビ會談で、各國の主権及び領土的一體性はいずれも尊重されるべきであること、國連憲章の趣旨と原則はいずれも遵守されるべきであること、各國の安全保障上の合理的な懸念はいずれも重視されるべきであること、危機の平和的解決に資するあらゆる努力はいずれも支持されるべきであることを明確に指摘した。この4點は、ウクライナ問題における中國側の最も権威ある立場だ。中國側はこの基本的立場を堅持し、各國と意思疎通や調整を強化し、和平交渉促進のために引き続き建設的役割を果たしていく。歐州諸國は安全保障の不可分性の原則に基づき、これまでに達した合意を踏まえた上で、ロシア側と踏み込んだ包括的な議論を行い、均衡の取れた、実効性のある、持続可能な歐州の安全保障枠組を構築するべきだ」とした。
ディマイオ外相は「イタリア側は人道主義に関する中國側の6提案に非常に注目しており、中國側との意思疎通の強化を望んでいる。歐州の安全保障メカニズムについては各國が対等に協議し、ウィンウィンを実現する必要がある」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年3月11日