習近平國家主席は30日夜、メルケル獨首相、マクロン仏大統領、ミシェル歐州理事會議長(EU大統領)、フォンデアライエン歐州委員長とオンラインで會談した。中國とEUの首脳は中國EU投資協定交渉の期日通りの妥結を共同発表した。世界の最も主要な先進エコノミーと世界最大の発展途上エコノミーがバランスの取れた、高水準で互恵?ウィンウィンの投資協定に合意したことで、高水準の対外開放の推進という中國側の決意と自信が示された。これは中國とEUの相互投資のためにより広い市場參入の余地、より高水準のビジネス環境、より力強い制度的保障、より明るい協力の展望を提供し、ポストコロナ時代の世界経済の回復も力強く牽引し、経済のグローバル化と自由貿易への國際社會の自信を強め、開放型世界経済の構築に二大市場として重要な貢獻を果たすものとなる。人民日報が伝えた。
中國EU投資協定交渉は2013年末に始まり、7年間で正式交渉を35回行った。中國側は一貫してEU側との交渉を非常に重視してきた。習主席は中國國際輸入博覧會開幕式やG20サミットといった重要な場で交渉加速の必要性を繰り返し強調するとともに、EU及びその加盟國の首脳と交渉について踏み込んだ意見交換を重ねた。中國とEUの首脳は常に中國EU関係の長期的発展に著眼し、交渉を重視し続けて、交渉妥結を根本から保証した。
中國EU投資協定は中國にとってプラスだ。中國側にとって交渉の加速は、自國の安全?発展上の利益の確保を前提に、自らのペースで高水準の対外開放を主導的に推進する重大な措置の一つだった。交渉においては高水準の國際経済?貿易ルールを基準とし、主に制度的開放に著眼した。雙方は交渉において、いずれも高水準の市場參入許可を約束し、均衡的?包括的な公正競爭のルールを定めるとともに、初めて條文に持続可能な開発を盛り込んだ。すでに得られた高水準の交渉の成果は、中國にとって、より高水準の開放型経済新體制の構築を加速し、國內の大循環を主體とし、國內と國際的な2つの循環(「雙循環」)が相互に促進する新発展構造の構築を推進し、法治化、國際化、円滑化されたビジネス環境を築き、海外からの質の高い導入と海外への高水準の進出を実現するうえでプラスとなる。
中國EU投資協定は中國とEUの雙方にとってプラスだ。EUにとって中國は最大の貿易パートナーであり、中國にとってEUは第2の貿易パートナー、第3の投資元及び投資先だ。雙方間の相互投資はほぼ同規模で、ストックは累計2000億ドル(1ドルは約103.1円)を超える。投資協力は長年にわたり雙方に利益をもたらし続けており、さらなる投資協力の拡大への大きな潛在力がある。中國EU投資協定により、雙方間で市場參入がさらに許可されるようになり、協定のもたらすより良い投資保障、より多くの投資機會によって、雙方の企業が共に実り豊かな成果を得られるようになるだろう。中國EU間の商品?技術?サービス?資本?人の移動といった貿易?投資面の結びつきも一層円滑で強固なものになり、中國EU関係の長期的に安定した健全な発展に寄與するとみられる。
中國EU投資協定は世界にとってもプラスだ。経済のグローバル化が逆風に遭い、一國主義と保護主義が盛り返し、新型コロナウイルスのパンデミックが世界経済に深刻な打撃を與えるという厳しい情勢の下、世界の二大安定勢力及び主要エコノミーである中國とEUが投資協定交渉を妥結し、共同で多國間主義を維持し、ルールに基づく開放型世界経済を守るという積極的なメッセージを発したことは、世界経済の「ツインエンジン」としての役割をより良く果たし、世界経済にさらなる確定性と発展の原動力をもたらすうえでプラスだ。
中國とEUの交渉の成果は容易に得られたものではない。次の段階には、雙方は條文の調整など後続作業をできるだけ早期に実施し、署名可能な法的文書をまとめ、それぞれの批準手続きを加速し、早期の署名?発効を目指し、雙方の企業と人々に恩恵をもたらすべきだ。
中國の発展は世界と切り離せず、世界の繁栄も中國を必要としている。新たな出発點において、中國とEUの雙方が向き合って進み、勢いに乗じてさらに上を目指し、雙方の経済?貿易関係を新たな水準へと押し上げ、世界的協力の強大な力を結集し、協力?ウィンウィンの良き模範となり、手を攜えて世界経済の回復と繁栄を促進することを期待する。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年12月31日