北京時間4月5日19時(日本時間20時)、在日本中國大使館は工程院院士で天津中醫薬大學學長、中央指導グループ専門家グループのメンバーである張伯禮氏と日本の感染癥専門家である大曲貴夫氏を招き、中日の専門家が日本に留學中の中國人學生と華人?華僑に向けて、オンラインで新型コロナウイルス感染による肺炎についての疑問に答えた。北京日報アプリが伝えた。
張氏は現在も湖北省武漢市で新型コロナウイルス肺炎の感染予防?抑制業務と患者の治療に関わっている。同日行われたオンラインイベントで、大曲氏は張氏に対し、中醫學による新型コロナウイルス肺炎患者への治療に関し、以下の3つの質問を投げかけた。
質問1
中醫薬は主に軽癥から重癥に転じることを防ぐという點でその効果を発揮しているのか?
【張伯禮氏】患者が薬を服用して一両日中には體溫が下がり、咳も軽減され、だるさなどの癥狀も改善される。私たちが特に注目しているのは、患者の血液中のリンパ球の數が上昇している點。各項目の結果を総合すると、核酸ウイルスが陰性化するまでの時間が短くなっている。同時に、軽癥から重癥に転じさせないことは極めて注目されており、核心となる指標だ。
質問2
中醫薬は各人の癥狀に基づき処方されているのか?
【張伯禮氏】中醫薬は患者の癥狀を分析?総合して診斷し、それに基づき治療措置を定める「弁証論治」の特徴があり、それぞれの患者に合わせて処方される。しかし、今回の感染癥の病因は一つであり、その臨床癥狀は似通っている。同時に、何百何千人の患者に対して一つの標準的な処方を打ち立てることも、実踐から見ても問題なく、優れた効果を得られている。重癥患者に対しては、「弁証論治」に基づき、各人に対して処方を行っている。
質問3
中醫學と西洋醫學を結合させて感染癥に対応しているが、一部の患者には抗生物質や抗ウイルス薬が使われており、こうした患者にも同時に中醫薬が処方されているのか?
【張伯禮氏】重癥患者に対しては、中醫學と西洋醫學を結合させて診察と治療を行うことが強調されている。重癥患者の治療においては、西洋醫學が主な役割を果たしているが、生命を維持する上では呼吸や循環器系の働きをサポートすることが不可欠であり、この點が中醫薬を用いる機會となる。患者を治療する際、中醫學と西洋醫學は非常に調和がとれており、西洋醫學に適切な治療法があれば西洋醫學を、中醫學に適切な治療法があれば中醫學を用いている。抗ウイルス薬は患者の狀況に応じて使用されている。(編集TG)
「人民網日本語版」2020年4月8日