國家統計局は今月にも2019年の國民経済の成績を発表する。通年の國內総生産(GDP)は100兆元(1元は約15.9円)に迫り、國民一人あたりの平均GDPは1萬ドル(1ドルは約109.9円)の大臺に乗る見込みだ?!附U済日報」が伝えた。
世界最大の発展途上國であり、世界2位のエコノミーである中國の平均GDPが1萬ドルを突破することは、中國経済と世界経済にとって何を意味するだろうか。
國家発展改革委員會の副主任を務める國家統計局の寧吉■(吉へんに吉)局長は、「こうした経済規模の増大は、國民の所得が増え、暮らしがより豊かになったたことを意味するだけでなく、人類の歴史における重大な進歩でもある。世界銀行の2018年のデータによれば、現在、平均GDPが1萬ドルを超える國の人口を合わせると約16億人になる。人口14億人に迫る大國の中國の平均GDPが1萬ドルを超えれば、世界の30億人が1萬ドルクラスの仲間入りをすることになり、世界に積極的な影響を與えることは間違いない」との見方を示した。
北京師範大學統計學院の李▼(日へんに斤)教授は、「世界銀行の中所得國の所得水準(平均所得が3996-1萬2375ドル)を踏まえると、世界の平均所得が3996ドルから1萬ドルに達するには54年かかっている。このうち韓國は13年かかり、シンガポールは15年、ブラジルは40年だったが、中國はわずか12年だ。中國は人口の基數が明らかに他の中所得國よりも高く、経済の基盤が弱く、國內環境と外部環境が複雑で変化しやすい狀況の中、他國より短い時間で平均所得水準の上昇を実現させ、また包括性に富んだ経済成長(貧困削減)を実現させた。これは確かに容易なことではない」と述べた。
國務院発展研究センター資源?環境政策研究所の李佐軍副所長は、「中華人民共和國が成立した當初、我が國の平均GDPは數十ドルしかなかった。1978年でも156ドルしかなく、2001年になってやっと1千ドルを超えたが、1千ドルから1萬元になるのには18年しかかからなかった。ここから中國の経済発展の強靱な原動力と巨大なポテンシャルが十分にうかがえる」と述べた。。
李氏は続けて、「中國の平均GDPは世界規模でみればまだ『真ん中あたり』だが、世界で人口規模が最も大きい中國の平均GDPが1萬ドルを突破したことは、その強大な総合的國力をうかがわせるに十分なことだ」と述べた。
中國政策科學研究會経済政策委員會の徐洪才副會長は、「中國の平均GDPが1萬ドルを突破すると、世界銀行が定義する高所得國に一歩近づく。これは素晴らしい成果だ」と述べた。
また徐氏は、「GDPの全體的規模でも一人あたり平均でも、その背景にある國の総合的経済力と社會の富の増加を反映しており、また國民の生活レベルの安定した上昇傾向も示している。外部環境が複雑で変化しやすく、國內の改革発展の任務が重大という背景の下、平均GDPが安定的増加を実現したことは、中國経済が持続的に健全に発展していることを示す有力な証拠だ。平均GDPの安定増加は、経済の下ぶれ圧力を持ちこたえることができるという自信を一層高めるだろう」との見方を示した。
李氏は、「平均GDPが1萬ドルを突破したことは、中國の中間所得層の規模がさらに拡大したことを意味する。世界銀行の標準では、レートで計算しても購買力平価説で計算しても、中國は世界で中間所得層の規模が最も大きな國になる。これは中國の経済構造のモデル転換の促進にとって重要な意義があるだけでなく、中國経済と世界経済の持続的で健全な発展にとっても必要なことだ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年1月15日