上海で開催中の中國數値タンクバーチャルテストシステム応用シンポジウムで、中國數値タンクバーチャルテストシステムV1.0が発表された。同システム開発の責任者を務める哈爾浜(ハルピン)工程大學の夏桂華教授は取材に対して、「これは、當チームが獨自の知的財産権を有する船舶業界の重要なソフトウェアプラットフォームだ。中國の船舶に中國が開発したソフトウェアを使うという夢が実現した。これは、中國が造船強國になるために絶対にたどるべき道だ」と、このソフトウェアプラットフォームの重要な意義を語った。科技日報が伝えた。
夏教授によると、中國數値タンクバーチャルテストシステムには、 ▽船舶凌波性バーチャルテストサブシステム▽船舶スピード?レジスタンスバーチャルテストサブシステム▽船舶操縦性バーチャルテストサブシステム▽スクリューキャビティ加振力バーチャルテストサブシステム▽海洋プラットフォーム運動?過重バーチャルテストサブシステム▽渦勵振動/渦勵運動バーチャルテストサブシステム▽海洋環境フローフィールドバーチャルテストサブシステム―の7つのバーチャルテストサブシステムが搭載されており、24種類のバーチャルテストを展開できる。これにより、同システムの研究開発は全て完了し、24のサブシステムが全て完成した。
フィジカルタンクによる実験には、広い場所が必要でコストも高いため、今回開発された數値タンクを使えば、それらの問題を解決できる。同タンクは、最先端の水力學理論モデルや數値計算方式を利用したシステム化編集された高効率のコンピューターソフトウェアを搭載しており、世界の業界のユーザーは、さまざまな海洋環境において、船舶や海洋構造物に対する流體動力の影響に関するバーチャルテストを実施でき、船舶や海洋エンジニアリングの分野の研究、設計、応用のニーズを満たしている。
同システムは、哈爾浜工程大學と中船集団702所が筆頭となり、中船集団708所、上海船舶運輸科學研究所、大連理工大學、上海交通大學、中國船級協會などが共同で研究開発した。
同システムは、オンラインクラウドサービスやシングルマシン版の形式を通して、業界に24種類の船舶?海洋プラットフォームの主要な流體動力性能のバーチャルテストができるようサービスを提供するほか、船舶?海洋プラットフォームの設計性能の評価を行うこともできる。中國數値タンクバーチャルテストシステムの計算精度や計算效率は、世界で主流のビジネス版ソフトウェアとほぼ肩を並べており、船舶造波抵抗バーチャルテストなど一部のバーチャルテストは、世界の先進水準に達している。
現在、中國數値タンクバーチャルテストシステムは、コンテナ船、ばら積み貨物船、石油タンカー、半潛水型海洋裝置の國際基準、60以上のサンプルフィジカルタンク試験データの検証をクリアし、中國とフランスの船級協會の認証を取得している。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年12月5日