自然災害が重なり、日本を訪問する外國人観光客の數は9月には減少したものの、紅葉が美しくなる今、客足が回復している。複數の機関がこのほど発表した統計によると、災害後の復舊作業が加速して進んでいるほか、北海道は「ふっこう割」を打ち出してホテル代を安くしており、さらに、紅葉狩りのオンシーズンとなっていることが重なり、日本を訪問する外國人観光客の數が回復している。うち、中國人観光客の増加が顕著で、関連の旅行商品も価格上昇が著しい。業界関係者は、今は観光のオンシーズンであるものの、日本の多くの地域のホテル料金が逆に安くなっていることが、外國人観光客が戻ってきている主な理由と分析している。現時點で、日本の多くの都市のホテルの宿泊料金は前年同期比で下落しており、うち、大阪のホテルの料金は前年同期比で約1割安くなっている。また、北海道のホテルは4%安くなっている。北京商報が報じた。
日本政府観光局が発表した統計によると、今年9月の訪日外國人客數が前年比5.3%減の216萬人となった。前年比での減少は2013年1月以來、5年8ヶ月ぶりのことだ。うち、訪日外國人客で最も多い中國人観光客は前年同期比3.8%減の65萬2000人だった。
訪日外國人客數は、一旦は減少に転じたものの、10月に入って改善の兆しを見せた。旅行サイト?攜程網がこのほど発表した統計によると、國慶節(建國記念日、10月1日)に合わせた大型連休から今に至るまで、日本のホテルの予約數は、前月比で約20%増加した。この數字は前年の増加幅と比べても7割回復している。他の機関が発表している統計を見ても、中國の日本旅行関連の商品も全體的に価格が上昇している。例えば、北海道旅行の場合、11-12月の料金は一人當たり平均約4000元(1元は約16.15円)から約5200元へと少しずつ上昇している。東京や大阪に向かう7日間の旅行は、11月の料金が一人當たり約5500元で、6000元という日もある。日程にゆとりのある、8日間のパッケージツアーの旅行は一人當たり平均1萬元を超えており、歐米旅行の料金に迫っている。
業界関係者は、訪日中國人観光客がすぐに回復したのは、日本がこのほど打ち出している各種対策と密接な関係があると見ている。例えば、現在観光のオンシーズンである北海道の場合、日本政府と北海道が総額83億円を投じて、地震の影響で低迷する観光業を支援する「北海道ふっこう割」を打ち出し、國內外の観光客の宿泊費などを補助している。攜程網を見ても、北海道のホテルを予約すると、最高で7割引きとなっている。
円安が続いているほか、日本政府がさまざまな政策を打ち出して観光業の発展を促進していることが追い風となり、日本の観光業は近年、急速に成長している。安倍政権はこのほど、外國人観光客を呼び込むために、査証(ビザ)の発給要件を緩和し、中國を含む國?地域を対象に一層便利な措置を打ち出した。それにより、一層ビザを取得しやすくなった中國人観光客の増加が顕著になっている。
その他、ある機関がこのほど発表した世界の観光関連の小売市場報告によると、中國の海外旅行市場は拡大の一途をたどっており、それに伴って日本の小売業が大きな恩恵を受けている。過去2年、訪日中國人観光客の「爆買い」が追い風となって、コスメ大手?資生堂の日本における売上高も大幅に上昇した。資生堂の旅行関連の小売市場のマーケティングやイノベーションを擔當するElisabeth Jouguelet副社長によると、「訪日中國人観光客は、日本のコスメブランドの日本での売上高に、30-70%寄與している」という。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年10月31日
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