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    2018年4月2日  
     

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    ビックデータで常連ユーザーが食い物に?またその違法性は?

    人民網日本語版 2018年04月02日10:16

    あるネットユーザーが微博(ウェイボー)に23日、「タクシー配車アプリ『滴滴打車』を使ったら、同じ出発地點から同じ目的地に向かっても、ユーザーによって表示される値段が違う」と投稿した。その投稿に対して、同日午後6時、「滴滴出行」は微博公式アカウントに張博?最高技術責任者(CTO)の社內通知を紹介し、「當社は、ビッグデータを利用して常連ユーザーを食い物にするような行為を行ったことはなく、また今後もしない」とコメントした。そして、「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」が話題として引き続き取り上げられるにつれ、より多くの「常連ユーザーを食い物にしている」と疑われる行為も人々の注目を集め始めており、オンラインチケット販売やオンラインでの旅行予約、ホテル予約、オンラインでの映畫チケット購入、動畫配信サイトの會員などでは、より「常連ユーザーを食い物にする行為」が深刻だとみられている。また各企業がこうした疑惑を払しょくできるのかどうかについても注目が集まっている。人民網が報じた。

    「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」の疑いの目は數多くのインターネット企業に(単位:トピック數)

    ビッグデータを利用して「常連ユーザーを食い物にする」ことは可能か?

    ビッグデータの普及とともに、アルゴリズムもますますレベルアップしており、情報のカスタム化が人々の多元化し、カスタマイズ化したニーズを満たせるようになってきている。ビッグデータは交流データや行動データを収集することで、ネットユーザーの正確なプロファイルを分析し、情報取集コスト削減につなげるなど、ユーザーの暮らしを便利にしてくれる。しかしその一方で、的を絞ったプロファイルは、受け取る情報の範囲を狹めることにもつながり、ユーザーが一番最初に見たいコンテンツにだけに集中し、いつの間にかその偏った見方や好みがエスカレートし、「インフォメーションコクーン」を形成してしまうことにもなりかねない。

    「常連ユーザーを食い物にする」ためには、まずその前提としてプラットフォームは個人情報や行動?習慣といったデータを把握しなければならない。報道によると、北京交通大學信息安全學部の王偉?部長は、「『常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法』は、技術的にはとても簡単なことであり、なんなく実現できる。ビッグデータ技術は、サービスの『十人十色』を実現し、會員のランク別にサービスの値段を設定すること自體は2013年ごろからすでに実現しており、現在は単にそれほどまだ精密には実施できないというだけだ」と指摘する。

    「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」は違法?

    インターネット企業は膨大なユーザーデータを取得しているが、そのデータを活用してユーザーにより良いサービスを提供しているのだろうか?それとも、それを駆使することで、自社の利益を最大化させているのだろうか?

    現在、「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」が疑われている分野は広く、その消費シーンや商品?サービスのジャンルも千差萬別。その影響も、市場の価格変動への影響から新規ユーザーと常連ユーザーの価格差、IOSとアンドロイドといったエンドユーザーの違いによる価格差、ユーザー消費レベルによる自動ランクアップ、ユーザーのプロファイル別のアフターサービスの提供、検索データ別のプラットフォームと共有など、様々な要素が関係するため、一概に語ることはできない。

    ネットユーザーが最も関心を抱いているのは、常連ユーザーが払わなければならない料金が、明らかに通常料金を上回っている點で、同じ時間、同じ場所で、同じ商品を購入するにも関わらず、人によって端末に表示される料金が異なるという問題だ。ユーザーによって商品やサービスをオンラインで購入する時間が異なったためという要素を排除したとしても、こうしたやり方は、明らかに不公平で、不誠実といえる。

    電子商務(EC)研究センターの曹磊センター長は、「現在、これはまだグレーゾーンで、その境界線を引くのは非常に難しい。理論上は、事業者やネット通販プラットフォームには、同じ商品でも、異なる値段で販売する権利があり、値段を統一する必要はない」との見方を示す。

    しかし、それは「違法」との見方を示す専門家もいる。中國消法研究會の陳音江?副秘書長は、「経営者は、市場の需要と供給に基づいて一部の商品の価格を自由に決めることができる。しかしそれは公平、合法、誠実、信頼という原則を前提に行われるべきであり、ビッグデータ技術を利用して、値段についてあまり多くの情報を持たない消費者に対して、意図的に値段をつり上げるというものであってはならない。そうした虛偽や誤解を招くような料金設定や消費者が購入または選択するよう巧みに誘導するやり方は、価格詐欺の疑いがある」と指摘する。

    ユーザーのデータ知る権利、必要となるプライバシー保護

    「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」の最も深いところにある問題は、ユーザーデータやプライバシーの保護をいかに強化するか、そしてプラットフォームはユーザーデータをユーザーにとって不利、不公平、損害を被る形で利用しないことを前提に、法律や行政、業界、宣伝などの関連する分野の管理システムをいかに構築していくかという點にある。

    「中國青年報」が2008人を対象に実施したある調査では、回答者の63.4%が「インターネット企業が『ビッグデータを利用して常連ユーザーを食い物にする』のはよくあること」、51.3%が「インターネット企業が『ビッグデータを利用して常連ユーザーを食い物にする』目に遭ったことがある」、59.2%が「ビッグデータにおいて、情報のバランスが全く取れておらず、消費者が弱い立場にある」、59.1%が「価格を管理する當局が法律を制定してインターネット企業の差別的な価格設定を取り締まってほしい」と回答している。

    今回の「常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法」疑惑は、消費者の思い過ごしである可能性もあるが、ネットユーザーの知る権利とプライバシーの保護は、各方面が真剣に考え向かい合うべき問題であると、改めて警鐘を鳴らしていると言えるだろう。

    「人民日報」の今月28日付の記事は、「『常連ユーザーを食い物にするビッグデータの利用法』は、監督?管理の課題を浮き彫りにした。どんな技術の価値観も、最終的には、人の価値観に基づく。技術が中立であったとしても、その使用が常に無害であるとは限らない。モラルや法律によって制御されなければ、レッドラインを超えてしまう危険もある」と指摘している。(編集KN)

    「人民網日本語版」2018年04月02日

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