朝鮮半島情勢に関する最新の動向が連日大手メディアの報道を賑わせている。朝韓、朝米首脳會談の準備作業が現在進められている。3月15日、韓國南北首脳會談準備委員會が発足し、翌日に初會合を行った。會合は今月末の朝韓ハイレベル會議の開催を推し進め、首脳會談の準備をすることを決定した。16日には韓國の文在寅大統領と米國のトランプ大統領が電話會談し、朝韓首脳會談、朝米首脳會談について話し合った。その一方で米國防総省は19日、米韓合同軍事演習を4月1日に再開することを発表して、朝鮮半島情勢の複雑さと敏感さを際立たせた。(人民日報「鐘聲」國際論評)
現在朝鮮半島核問題に交渉による解決の道に戻る契機が生じていることは評価しなければならない。これは得難い重要な一歩であり、國際社會は一致してこれを支持し、一層の前向きな進展を期待している。だが同時に、朝鮮半島情勢の歴史的推移は各國に、情勢の進展、関係の立て直しが常に極めてもろいことを警告しており、歴史的経験の中から知恵を汲み取ると、各國がさらに大きな政治的勇気を示し、揺るぎない政治決斷をすることが、対話を始め、継続するうえでプラスであることがわかる。
2002年10月から朝鮮半島核問題は再び悪化し始め、朝鮮半島と北東アジア地域の平和?安定に深刻な影響を與えてきた。中國は朝鮮半島核問題の平和的解決のため、2003年初めから調停を始め、関係國と立場を協議?調整し、最終的に中國、朝鮮、米國、韓國、ロシア、日本の6カ國による朝鮮半島核問題の政治的解決に向けた協議へと導いた。協議プロセスは曲折に満ちたものだったが、6カ國協議は2005年9月19日の共同聲明、2007年2月13日の共同文書、同年10月3日の共同文書で各國の共通認識をまとめ、朝鮮半島核問題の対話と交渉を通じた平和的解決への重要な政治的基礎を固めた。遺憾なことに、6カ國協議中斷後、朝鮮半島核問題は「制裁―実験―再制裁―再実験」の悪循環に陥った。
歴史の経験は、米朝枠組み合意も6カ國協議の一連の成果も対話によって実現されたことを示している。対話は朝鮮半島核問題の情勢を安定させ、各國の懸念を協議により解決するための環境を整えるだけでなく、朝鮮半島核問題の平和的方法による解決を後押しし、地域の平和?安定?発展を実現するうえで必須の道だ。
歴史の経験は同様に、ひとたび関係國が冷靜さを失い、「利己的」変化を求める盲動に固執すれば、交渉のチャンスはたやすく失われ、元々の相互信頼不足がさらに悪化することを示している。米朝枠組み合意の棚上げと6カ國協議の中斷がその明らかな証拠だ。
未來は歴史の中から歩み出すものだ。新たな対話と協議の準備を進める中、各國はなおさらに歴史を振り返り、問題解決の知恵と勇気を汲み取るべきだ。朝鮮半島核問題の解決は結局は漸進的で、雙方が相互信頼と善意を積み重ね続ける過程だ。今後の道程がどうであれ、各國は辛抱強さと注意深さを保つべきだ。貴重な歴史的チャンスの一つ一つをしっかりと捉えて初めて、真の転機を迎えられる。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年3月22日
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