海洋総合調査船「向陽紅01」が11日、南大西洋で東から西へと航行し、本初子午線を通過した。中國初の地球一周海洋総合科學観測任務を遂行中の向陽紅01は8日、南アフリカのケープタウンを出港した。現在は南大西洋を航行中。北京日報が伝えた。
◆海底の「黒い煙突」を探査
大西洋航行段階首席科學者の李伝順氏は、「南大西洋海域における重要作業は、海底熱水硫化物の分布狀況の把握だ。海底熱水硫化物は、金?銀?銅?鉄?亜鉛を含む鉱産物資源で、海洋地殻內の高溫熱水が海底まで噴出し、冷卻?沈殿により形成されるものだ。俗に言う、黒い煙突だ」と話した。
海底の「黒い煙突」の周囲は無酸素で日が差さず、高溫かつ高圧の環境だが、そのような環境でも生命體が存在している。しかも整った生態系を構築しており、科學者から「暗黒の生態系」と呼ばれている。
これらの熱水生態系は豊かな深海生物圏を形成しており、「萬物の成長は太陽が頼み」という固有の認識を覆している。李氏は、「深海熱水活動周辺の生存環境は、地球形成初期の過酷な環境に近い。そこで科學界の一部の科學者は、深海熱水は生命の起源という新しい観點を示している」と説明した。
◆海洋のPM2.5を追跡
研究によると、海洋の75%のプラスチックごみは陸からのものだ。海洋プラスチックごみは世界的な海洋環境問題になっており、海洋の生態安全、食品安全、人々の健康を著しく脅かしている。マイクロプラスチックとは、粒徑が非常に小さいプラスチック粒子及び紡績品の繊維のことで、粒徑は通常5ミリ未満とされている。プラスチックが汚染キャリアであるため、別名「海のPM2.5」と呼ばれている。
李氏によると、今回の大西洋におけるマイクロプラスチック調査作業は中國初で、400メートルごとにマイクロプラスチックの調査を行う。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年10月12日
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