アフリカでは圧倒的多數の人々が、今もなお「現金第一主義」で生活している。どこに行くにも、必ず十分な額の現金を攜帯する。その理由は、クレジットカード決済が可能なところがそれほど多くないからだ。だが、中國のモバイル決済企業が最近、アフリカへ進出し始めている。アフリカでスマホを使って決済できる日は、それほど遠い未來ではないかもしれない。人民日報が伝えた。
南アフリカ共和國ヨハネスブルグ北部の郊外にあるローズバンクには、現代的なショッピングモールがある。ここには、數多くのレストランが並び、活気にあふれている。現地の治安狀況が良くないことから、中國人観光客が現金を攜帯してショッピングすることは、あまり安全とは言えなかった。だが、今では狀況が一変した。このショッピングモールに出店している商店に、アリペイ(支付寶)決済が導入されたのだ。中國人消費者は、國內と同様、ここでも極めてスムーズかつスピーディに買い物することができる。アリババ?グループ傘下のアント?ファイナンシャルは今年8月末、同集団傘下のモバイル決済業務「アリペイ」が南アフリカの商店1萬店に導入されたと発表した。これにより、南アフリカを訪れる中國人観光客や南アフリカに住む華僑?華人に便宜がもたらされただけではなく、アリペイがアフリカ市場に正式に進出したこととなった。南アフリカは、中國のモバイル決済が最初に導入されたアフリカ國家となった。
アリペイは、英國の決済企業Zapperと提攜し、アフリカ大陸への進出を果たした。Zapperは南アフリカにおいて、ホテル、小売、電子商取引、パーキングなどの分野でサービスを提供している。南アフリカの商店は中國のモバイル決済サービスを導入することで、より多くの中國人を誘致することを望んでいる。南アフリカでは、モバイル決済はまだ非常に珍しいことであるが、中國はすでに世界最大のモバイル決済市場となり、急成長を続ける中國モバイル決済が中國金融革新ブランドとなった。アリペイであれWeChatウォレット(微信銭包)であれ、アフリカで著実に普及が進んでいる。アフリカで最も重要なハブ空港であるエチオピアの首都?アジスアベバのボレ國際空港を利用する中國人は、WeChatウォレットやアリペイを使って牛肉ラーメンを買うことができる。タンザニアの首都?ダルエスサラームやケニアの首都ナイロビにある中國系ホテルでは、支払いにモバイル決済を利用することが大いに歓迎されている。
たった數年の間に、モバイル?ネットワークの発展がアフリカの通信狀況を激変させ、アフリカはデジタル化時代へと一気に躍進した。アフリカでは、攜帯電話の普及率が比較的高いことから、アフリカの消費者はモバイル決済という新技術を受け入れやすい環境にある。モバイル決済は、より多くのアフリカ人がより便利な金融サービスを享受することを可能とした。このような背景は、ケニアのサファリコム(ケニア電信電話會社の一部門)のエムペサ(M-Pesa)が大成功した一つの要因となっている。攜帯電話番號さえあれば、銀行カードを使わずに、口座への入金、引出し、送金、ショッピング、攜帯電話チャージなどの操作が可能だ。そのため、ナイロビの街頭でも中國と同じように攜帯電話で朝食を買うこともできる。
アフリカの指導層は、デジタル革命の重要性を十分に認識している。ギニアのアルファ?コンデ大統領は記者の取材に対し、次の通りコメントした。
「アフリカは、全く新しい技術革命を掌握して、自らをインターネット?デジタル経済発展という大きな流れに乗せなければならない。インターネット時代の今、アフリカは世界の他の國々と同じスタートラインに立っている。モバイル決済の分野では、アフリカも決して立ち遅れているわけではない。それどころか、より成熟した條件とより広大な市場を擁している。中國のモバイル決済がアフリカに進出したことで、アフリカの金融革新に中國の経験がもたらされ、この巨大な潛在力を備えた市場に中國の『指標』が確立されるだろう」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年10月10日
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