アジアインフラ投資銀行(AIIB)準備チームの陳歓副代表はこのほど、「AIIBは今月末までに規定で定められた開業に必要な手続きを終えるとみられ、開業式典は來年1月中旬に行われる予定だ」と述べた。AIIBは理事會と董事會を設置する計畫で、第1回董事會會議も予定されている。市場関係者は、「AIIBの開業が間近になったことは、インフラ改善を急ぐ國にとっては間違いなく朗報だ。將來的には、AIIBと既存のその他の開発性金融機関の良い相互作用が、國際的経済協力の見どころとなるだろう」との見方を示す。人民日報海外版が伝えた。
▽初期は5つの分野に重點
中國の習近平國家主席が2013年10月にAIIBの設立を提唱してから現在までに、世界5大陸の57カ國が創設メンバーとなった。AIIB設立協定では、署名國のうち少なくとも10カ國で承認され、署名國の初期出資額が資本金総額の50%を上回れば、業務開始を確保できると規定している。
AIIBは開業初期、伝統的なインフラ分野に軸足を置き、參加國の相互連結を促進し、経済成長と雇用の増加実現に向け努力する。具體的には、初期のプロジェクトは▽エネルギー▽交通▽都市発展▽農村発展▽物流――の5つの分野に重點を置く。將來的にはその他の分野にまでプロジェクトを広げていく計畫だ。
教育?衛生など、社會発展にかかわるインフラ建設について、陳歓副代表は、「これらの分野の経済的効果と社會的効果は大きい。AIIBも將來的にはこれらの分野にかかわっていくことになるだろう」としている。
北京科技大學管理學院経済貿易學部の何維達教授は取材に対し、「AIIBが開業初期に重點を置く5つの分野は、AIIB設立の目的を十分に體現していると同時に、アジア市場の大きなインフラニーズにも合致している。これは関連諸國のインフラ改善に役立ち、『1ベルト、1ロード(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)』建設の推進にも役立つだろう」と述べた。