新疆維吾爾(ウイグル)自治區喀納斯(カナス)風景區管理委員會は7月28日、烏魯木斉(ウルムチ)市で記者會見を開き、カナス湖の流出口から南西に約18キロ離れた地點で、テチス海(約2億年前から、新生代第三紀まで存在していた海洋。古地中海とも言う)の海底跡が見つかったと発表した。中國青年網が伝えた。
同委員會は6月末に13人の科學調査隊を発足し、「カナス氷河探検」をテーマとする調査活動を実施した。カナス湖の流出口から南西に約18キロ離れた地點で、テチス海の海底跡が見つかった。
中國科學院寒冷乾燥地域環境工學研究所の副研究員であり、阿爾泰山(アルタイ山脈)氷河積雪?環境観測研究ステーション副ステーション長の王飛騰氏も今回の調査に參加し、テチス海の海底跡の形成について次のように説明した。
今回発見されたテチス海の海底跡は典型的な海成層に屬し、今から約1億年前に形成された。地殻変動、アルタイ山脈の隆起に伴い、特に第四紀に入り氷河が発達すると、氷河が巖石を覆うようになった。溫暖化により氷河が縮小すると、多くの海底の沈積巖が氷河の力によって破壊された。しかしこのいくつかの巖石の所在地は特殊で、ちょうど尾根の鞍部に位置していたため、氷河による影響をほとんど受けておらず、保存狀態が良好だ。今回の海底跡の発見は、第四紀の氷河およびアルタイ山脈の形成?変化の研究にとって、非常に重要な科學的意義を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年7月30日