今年の政府活動報告には初めて用いられた表現が少なくない。こうした新語について代表や委員に解説してもらった。
■ダブルエンジン
【文脈】「中高度成長の維持」と「中高レベル水準への前進」という二重の目標を見據え、「政策の安定と予期の安定」と「改革の促進と構造の調整」という二重の結合を堅持し、「大衆による起業、大衆による革新」と「公共財?公共サービスの増加」というダブルエンジンを強化する。
【解説】李克強総理は1月23日、世界経済フォーラム2015年年次総會で特別挨拶を行い、中國経済の安定と長期的発展の実現には改革の全面的深化が必要で、政府と市場という「二つの手」を上手に用いて「ダブルエンジン」を形成しなければならないと指摘した。一つのエンジンは、公共財とサービスの供給を増加し、政府の投入を拡大し、民間の參加を奨勵し、提供の効率を高めることである。この措置は、短所を補って國民生活に恩恵を與えると同時に、需要を拡大して発展を促進する働きを持つ。もう一つのエンジンは、あらゆる人による起業?革新を推進することである。この措置は、雇用の拡大と住民収入の増加を可能とするだけでなく、社會の縦方向の流動と公平?正義を促進することになる。中國には13億人余りがおり、9億人の労働力資源がある。人々は勤勉で賢く、限りない創造力を秘めている。數多くの市場の「細胞」が活性化されれば、発展の巨大なエネルギーとなることは間違いない。
■官民提攜
【文脈】インフラや公共事業などの分野では、官民提攜モデルを積極的に推進する。
【解説】李克強総理は2014年10月24日、國務院常務會議を開催し、融資方式を大いに革新し、官民提攜(Public-Private Partnership、PPP)モデルを積極的に推進し、民間投資と政府投資の相互補完を実現することを求めた。同年11月に財政部(省)は「政府?社會資本協力モデル操作指南(試案)」を打ち出した。官民提攜とは、インフラと公共サービスの分野で設立される一種の長期的な協力関係である。このモデルにおいては、民間資本は一般的に、インフラの設計?建設?運営?メンテナンスのほとんどを擔當し、ユーザーからの費用徴収と必要な政府支出によって合理的な投資リターンを獲得する。政府部門は、インフラと公共サービスの価格と質の監督管理を擔當し、公共利益の最大化をはかる。