中國疾病予防管理センターの疫學首席専門家?呉尊友氏は18日夜、中國の「動的ゼロコロナ」に関する誤解を解くべく、詳しい説明をSNSに投稿した。呉氏は、「『動的ゼロコロナ』とは『感染者をゼロ』を指すのではなく、必ずしも都市全體の封鎖管理を実施したり、全住民を対象としたPCR検査を実施する必要があるということを意味するわけでもない」と説明した。北京日報が報じた。
動的ゼロコロナ、イコール感染者ゼロに非ず
「動的ゼロコロナ」は、感染者ゼロを目指しているのではなく、新型コロナウイルス感染発生地域に対して、感染者をゼロにするよう求めているわけでもない。「動的ゼロコロナ」が強調しているのは、「市中感染ゼロ」であり、社會で自由に活動している人々の中には感染者がいない狀態を指している。つまり、隔離管理を受けている人々の中に一定數の感染者がいたとしても、隔離狀態で市中へ拡散するリスクはないため、問題にはならないという訳だ。
例えば、「A」という地域で、PCRスクリーニング検査を実施し、感染者100人が見つかり、そのうちの50人は、病院の外來患者を対象にした検査やコミュニティの検査で見つかり、殘りの50人は隔離観察されている濃厚接觸者の中から見つかったとする。その場合、「A」ではまだ「市中感染ゼロ」が実現されていないことになる。一方、「B」という地域で、PCR検査が実施され、感染者200人が見つかったものの、全ての感染者が隔離観察されている人の中から見つかり、コミュニティのスクリーニング検査や病院の外來患者を対象にしたスクリーニング検査で見つかった感染者はいなかったとする。その場合、「B」では「市中感染ゼロ」が実現されていることになる。
動的ゼロコロナ、イコール封鎖管理に非ず
しかし、感染者が見つかった場合は、直ちに感染の連鎖を斷ち切り、新たな感染者が発生しないようにし、短期間で封じ込めなければならない。
例えば、上海では過去2年の間に、新型コロナ感染拡大が12回発生した。しかし、どのケースでも、感染者が25人以上に達することなく、「ゼロ」にまで封じ込められたため、封鎖管理を実施する必要はなかった。感染者の発見が遅れたり、早期発見したものの斷固たる処置を講じなかったりして、市中感染が多発した狀況下でのみ、封鎖管理を実施することになる。
動的ゼロコロナ、イコール全住民を対象にしたPCR検査に非ず
「動的ゼロコロナ」と耳にすると、すぐに全住民を対象にしたPCRスクリーニング検査を連想する人も多い。しかし、感染者を早期発見し、感染経路がはっきりしていて、濃厚接觸者を確定できる狀態であれば、全住民を対象にしたPCRスクリーニング検査は必要ない。
感染者の発見が遅れたり、早期発見したものの斷固たる処置を講じなかったりして、市中感染が多発し、感染源を追えなくなった場合にのみ、全住民を対象にしたPCRスクリーニング検査が必要となる。
「動的ゼロコロナ」の経済に対する影響は?
「動的ゼロコロナ」対策が経済発展に與える影響の有無について、呉氏は「実際には、『動的ゼロコロナ』こそが、最も優れた経済建設の後ろ盾になる」という見方を示している。
一次感染者を発見し、その時點で封じ込めることができれば、経済発展への影響は全くなく、安全な環境が提供されることになる。
感染者を早期発見し、二次感染者や三次感染者で連鎖を斷ち切ることができた場合も経済発展への影響はない。
一方、新型コロナ感染拡大の経路が複雑化し、広範囲で全住民を対象にしたPCRスクリーニング検査を実施したり、封鎖管理を実施したりしなければならない場合、「動的ゼロコロナ」対策は経済発展に一定の影響を與えることになる。それでも、「動的ゼロコロナ」は経済建設を最大限サポートすることができる。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年4月19日