ルクセンブルク卓球女子代表の倪夏蓮選手(58)は、東京五輪の最年長選手の一人で、卓球界の「生きた化石」と呼ばれている。倪選手は26日午後、女子シングルス2回戦で韓國の申裕斌選手(17)と対戦し、3-4で惜しくも敗れた。広州日報が報じた。
1979年、倪選手は中國の卓球ナショナルチームに入り、世界選手権に出場し、女子団體で優勝も経験した。しかし、五輪に出場することなく1986年に引退。なぜなら、卓球が五輪の実施競技になったのは1988年のソウル五輪が初めてだからだ。ナショナルチームを離れた倪選手は、上海交通大學に入學して學び、その後、ルクセンブルクに渡って卓球を続けた。ルクセンブルクのナショナルチームに入り、37歳だった2000年にシドニー五輪に出場して念願を葉え、シングルスでベスト16入りを果たした。さらに、2008年北京五輪、2012年ロンドン五輪、2016年リオデジャネイロ五輪にも出場した。
ルクセンブルクでは、倪選手は誰もが知る有名人だ。道を歩いていると、知らない人から親しげに「五輪出場の準備はどう?」と聞かれることもよくあるという。また、毎年、誕生日の日にはラジオやテレビで取り上げられ、祝福される。2016年のリオデジャネイロ五輪の閉會式で、倪選手はルクセンブルク代表選手の旗手を務め、ルクセンブルクと中國の友情を繋ぐ世界的スターとなった。
「ルクセンブルクの人は私のことを身內として見てくれている。でも、私はやはり中國人だと感じている。なぜなら、祖國が強大で繁栄し、非常に優秀であるからこそ、私が異國の地で尊重してもらうことができるから。そのような信頼と尊重は本當に貴重」と倪選手は語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年7月28日