上海市第一婦嬰保健院と上海市松江區婦幼保健院はこのほど3-6歳の學齢前児童の運動や睡眠狀況を調査するためのアンケートを実施し、上海で初となる「學齢前児童運動発展?睡眠アンケート報告」を発表した。同報告によると、運動の面では、上海の3-6歳の幼児は、カナダ、オランダなどの幼児とほぼ同じ水準だったのものの、睡眠の面では、中國の他の都市の幼児の平均水準を明らかに下回っている。中國青年報が報じた。
課題調査の主な責任者である、第一婦嬰保健院?婦幼保健部の花靜?部長によると、3-6歳は、身心の健康、知能の発育などの面で非常に重要な時期にあり、栄養、運動、睡眠は同時期の成長のために重要な要素となる。「現代社會においては、栄養という面の問題はなく、多くの親が運動の重要性も知っている。しかし、子供の睡眠をめぐる問題は十分に重視されていない」。
取材では、上海の子供を持つ人たちは、子供の運動能力を向上させなければならないという意識が非常に強く、多くの人が、わが子が1歳未満のときに水泳を習わせていることが分かった。
しかし、懸念されているのは子供たちの睡眠時間の少なさだ。上海のある私立幼稚園に子供を通わせている女性は取材に対して、「うちの子供のクラスのほとんどの子供がスポーツ、美術、ロジカルシンキング、英語などを習っている。習い事がとても多くて、非常に忙しく、ほとんど毎日幼稚園の後すぐに習い事に行っている。習い事の時間は通常午後6時半から8時で、家に帰ってシャワーを浴び、その後、オンラインで英語のマンツーマンレッスンを受けると、寢るのは毎日大體10時になる」と話した。
午後10時ごろに寢て、翌朝7時に起きるとすると、子供たちの睡眠時間は9時間ほどということになる。
2006年から現在に至るまで、中國の學齢前児童の睡眠時間は年々減少傾向にあり、そのことが懸念されている。06年に12省(區、市)で実施された學齢前児童の睡眠狀況調査によると、3歳児の睡眠時間は平均11.64時間、4歳児は11.56時間、5-6歳は11.29時間だった。一方、15年に中國10都市の學齢前児童1632人を対象に実施された調査によると、睡眠時間は平均9.57時間だった。
上海第一婦嬰保健院の調査報告によると、上海の3-6歳児の睡眠時間は全國平均を明らかに下回っている。報告によると、上海の児童の平均就寢時刻は午後9時21分で、平均起床時間は午前7時06分、寢つくまでにかかる時間は平均0.33時間、睡眠時間は平均9.06時間だった。
同院の課題グループが海外の指針や中國の調査結果を組み合わせて、學齢前児童の質の高い睡眠を1日10-13時間(晝寢も含む)取るようすすめている。つまり、上海の3-6歳の學齢前児童は少なくともあと1時間多く寢なければならない。
では、どのように平均睡眠時間を1時間増やせばよいのだろう?花靜部長は、「それは膨大なプロジェクトになるだろう。醫師は子供の健全な成長のためのアドバイスをすることしかできない。平均睡眠時間を1時間増やすためには、子供の親や學校、ひいては社會が共に努力しなければならない」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年6月21日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、寫真の無斷転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn