10月16日、「世界初のシェア書店」となった安徽省の新華書店合肥三孝口店が、シェア書店として7月16日に開店してから3ヶ月が経過した。同店は「シェア書店」という経営モデルを率先して切り開いた。北京青年報が伝えた。
〇デポジット99元を支払えば書店で新品書籍の貸出可能
「シェア書店」と稱する理由は、読者が「智慧書房」アプリをダウンロードし、オンラインで99元(1元は約17.0円)のデポジットを支払えば、総額150元以下の書籍を2冊借りることができる。だが、10日以內に返卻しなければならない。また、書店は、「読書奨學金」制度を打ち出した。これは、利用者が1冊読み終わって期限內に返卻すれば、1元の「読書奨學金」が、直接利用者の「智慧書房」のアカウントに入金されるという仕組みだ。3ヶ月間に12冊の本を読めば、デポジットの8%が奨勵金として返還される。
7月16日の開店初日、新華書店合肥三孝口店は延べ2萬人の利用客を迎え、同店の最高記録を更新した。同日、約4千冊の書籍が貸し出された。1人あたり2冊借りたとして計算すると、約2千人がブックシェアリングを利用したことになる。統計データによると、ブックシェアリングサービスが始まった1ヶ月間で、同店が貸し出した書籍の総數は約8萬冊に上った。
〇上海:図書館貸出カードで書店での書籍貸出が可能
新品書籍のシェアリングは、新華書店合肥三孝口店が図書館としての役割を果たすことになったことを意味する。この意味では、上海の大隠書局はさらに先を進んでいる。
利用者が上海図書館の貸出カードを所持していれば、大隠書局で販売されている書籍を借りることができる。ただし、1回あたりの貸出上限數は3冊、総額100元までと制限されており、貸出期間は28日。上海にある3つの大隠書局の貸出システムは統一されていないことから、貸し出しの延長や返卻については、最初に借りた店舗でしか行うことができない。また、貸出期間を過ぎても返卻されない場合、書店は利用者の大隠書局での貸出資格を一旦取り上げることもあるが、上海図書館での貸出には影響しない。延滯料金が発生するか否かについては、従業員は「まだ決まっていない」としている。
〇書店でのブックシェアリングで新品書籍はどうなる?
新華書店合肥三孝口店の擔當者は、「貸出された書籍は返卻後、基本的には販売や再貸出に回される。もし破損が見つかった場合は、割引価格での販売や寄贈扱いとする。出版社との話し合いの結果、返本の可能性もあり得る」と話した。
書店がブックシェアリングサービスを実施することについて、同店の徐店長は、「安徽新華集団の當初の目的は、利用者の読書コストを引き下げ、読書のハードルを下げ、読書回數を増やすことだった」と話した。ブックシェアリングサービスが書籍の売上に影響を及ぼすか否かについて、同店長は、「その可能性はある。だが、利用者が頻繁に來店して、その他の収益をもたらしてくれる可能性も否定できない。弊店の店舗面積は4千平方メートルに上り、8階建ての店內は書籍コーナーやコーヒーショップなどの様々な営業スペースを擁している。本を借りるために店を訪れた利用客が、店內でその他の消費を行う可能性は大いにある」との見方を示した。
一方、上海大隠書局は、上海図書館と連動している。利用者が同店で借りた書籍の冊數は、上海図書館の貸出冊數に自動的に計上される。例えば、上海図書館での貸出冊數の上限が10冊で、すでに9冊を同図書館から借りている場合は、大隠書局では1冊しか借りることができない。返卻された書籍を改めて販売カウンターに並べて売り出すか否かについて、従業員は次のとおり説明した。
「6月にこのサービスをスタートしてから、弊店ではすでに2千冊以上の書籍を貸し出した。これらの書籍が返卻された後に、再び販売カウンター並べられることはない。書籍の初回貸出時に、従業員は書物の內側に『貸出用バーコード』のようなものを貼り付ける。これは、黃浦區明復図書館の所蔵本となること示している。同書は返卻された後、明復図書館の書庫に収蔵される」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年10月20日
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