最近、湖北省武漢市武昌區にある湖北中國醫薬大學中國醫學堂で、鼻が高く髭面の外國人青年が患者に鍼灸や吸い玉による治療を行う姿が見られ、多くの市民の関心を引いている。この青年は、中國名を龐偉といい、現在28歳、ロシア?モスクワ出身の留學生で、中國で中國醫學を學んでいる。荊楚網が報じた。
龐さんは、「中醫薬大學で2年間學び、鍼灸?按摩?吸い玉の基礎技能は身につけた。このうち鍼灸が最も難しい。鍼灸を學び始めたころは、人體経絡図を朝から晩まで眺め、各所にあるツボを覚えた。鍼灸の技術を練習するために、長い針で自分の腕にあるツボを刺すこともたびたびあった」と話した。さらに、笑いながら、「思い切り刺したため、腕が長い間赤く腫れあがったときもあった。このような訓練を通じて、各ツボの位置や鍼治療の効き目について、いっそう理解を深めることができた」と続けた。
龐さんは、中國に來る前は、中國醫學についてほとんど知識がなかった。「私の母は、6年前に大病を患い、手術をしなければならなくなった。そのときに、母は友人の紹介で北京に赴き中醫治療を受け、漢方薬を服用した。すると、病狀は明らかに好転した。ロシアに帰國後、検査を受け、もはや手術は不要であることが明らかになった」と龐さん。母親の病狀が良くなったことに大いに觸発された彼に、中國に行って中國醫學を學びたいという気持ちが芽生えた。
2011年、中國にやって來た龐さんは、まず華中科技大學で3年間中國語を學んだ後、湖北中醫薬大學に入學して正式に中國醫學を學び始めた。「実習に比べ、中國醫學理論は、私にとって頭痛の種だった。數年間中國語を學んだとはいえ、中國醫學の授業を受けるには全く語彙が不足していた。たとえば、中國醫學の授業で、血気?臓腑?五行などの言葉が出てくると、すべて辭書を引かなければならなかった」と彼は話した。