米國立科學財団が今年1月に発表した「科學工學指標」によると、中國は今や正真正銘の世界2位の研究開発大國になった。研究開発費、科學技術系論文の産出、ハイテク産業の付加価値額などで世界2位を占め、理工學系人材の育成、風力発電能力で世界一となっている。中國の科學技術の世界的な地位は日増しに高まっている。光明日報が伝えた。
それでは、中國の科學技術の地位に対する同指標の評価は何を意味しているのだろう?世界2位の研究開発大國には、どれほどの価値があるのだろうか?
◆研究開発大國、科學技術の革新の基礎に
中國科學技術発展戦略研究院総合発展研究所副所長の陳寶明氏は、研究開発大國には▽研究開発に積極的に、相當規模に達する資金を投じている▽多くの研究開発者を確保している▽多くの研究開発活動を広く展開し、その成果が世界的に強い影響力を持つ――といういくつかの特徴があると指摘した。
陳氏は、「研究開発大國は革新大國ではないが、研究開発大國は科學技術の革新の堅固な基礎を築く」と強調した。
◆差と不足を認識
同指標によると、2014年の世界ハイテク産業付加価値額は1兆8000億ドルにのぼる。中國は27%を占め世界2位で、米國の29%をやや下回った。中國ハイテク産業は情報通信技術と製薬に重點を置く。情報通信技術製品は世界の39%、製薬業は世界の28%を占めた。しかしベトナムが攜帯電話やその他の情報通信技術製品の組立で、ローコストの強みを握っていることから、ハイテク企業は中國からベトナムにシフトする傾向を示している。
陳氏は、「先進國のコア技術の優位性、後進國のローコストの優位性という二重の圧力を受け、中國のハイテク産業は新たな優位性を確保する必要が出てきた。これまで中國にも多くのハイテク企業があったが、加工や組立が多く、バリューチェーンの下流に位置していた。中國のハイテク産業は今後、科學技術、市場、コスト、科學技術人的資源の総合的な優位性により、バリューチェーンの上流に上り詰める必要がある」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年2月25日