2015年12月31日、浙江省義烏市のおもちゃショップで今年の干支である猿のぬいぐるみを選ぶイランの商人。(人民視覚)
2016年の年初はイランにとって、間違いなく重要な時期となった。1月16日、イラン核開発問題をめぐる合意で要求されていた措置をイランが履行したことが確認され、歐米諸國などによる対イラン経済制裁が解除された。1月22日から23日にかけては、中國の習近平國家主席がイランを公式訪問している。中國の國家主席がイランを訪問するのは14年ぶりとなる。イラン國民にとって、最も辛く苦しい時期が過ぎ去った。中國?イランにとっては、協力の新時代が到來した。人民日報が伝えた。
西側諸國の30年あまりにわたる厳しい制裁は、イランの貿易、特にエネルギー産業に極めて大きな影響を及ぼしてきた。イランの経済や國民生活は困難に陥り、中國とイランの経済貿易関係にも深刻な影響が及んだ。
元駐イラン、アラブ連合首長國、オランダ中國大使の華黎明氏は人民日報の取材に対し、「西側諸國のイランに対する制裁が一部解除されるに伴い、イランは石油の輸出が可能となり、資金の振替などもスムーズになるだろう」としたほか、「中國?イラン間の協力の障害が無くなれば、イランの中國への原油輸出量が大幅に増加し、中國の投資と技術も続々とイランに進出し、イランの経済発展を力強く支えることになる。ポストイラン核時代の中國?イランの経済貿易関係は新たな発展段階を迎えることになる」と述べた。
寧夏大學中國アラブ研究院の李紹先院長は「中國とイランの経済貿易協力の推進は、今回の習主席イラン訪問の大きな見どころとなる。イランは國土が大きく資源が豊富、人口は中レベルで國民の素質も比較的高く、大きな発展の潛在力を備えている。両國はこれまで友好関係を維持しており、天然の協力パートナーでもある」と語る。
イランの今後の発展の見通しについても李院長は「今のチャンスをしっかりとつかみさえすれば、イランの急速な発展は短期間で実現する」とし、楽観的な見通しを示した。