米國防総省は8日、中國の軍事?安全保障に関する年次報告書を発表した。今年の報告書もこれまでの文章構成を維持し、本文も前年度と同じく中國の軍事?安全保障発展の最新狀況、軍事戦略、軍の近代化の目標と発展の趨勢、部隊の近代化に用いる資源、対臺灣緊急作戦の近代化、中米両軍交流の6部構成で、その後に中國の宇宙打ち上げ能力の発展、ミサイル防御能力の発展、南中國海での建設という3つの問題について専門的に分析した。(文:張軍社?海軍軍事學術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
今年の年次報告書はこれまでと同様に引き続き「中國の軍事的脅威」を誇張し、中國の國防?軍建設の戦略的意図、各軍の発展、宇宙、サイバー空間、軍事的透明性、臺灣などの問題についていわれなき非難を加え、地域と世界の平和?安定維持に向けた中國側の積極的な努力を無視し、中國の平和的発展戦略、対外政策、東中國海と南中國海における正當な権益維持行動をほしいままに歪曲している。
第一に、報告書は臺灣問題において、臺灣問題が中國の內政であるという事実を顧みず、中國の內政に干渉する「臺灣関係法」を根拠とする臺灣への武器供與、海峽両岸間のいわゆる軍事的均衡維持の企てを堅持している。中國の內政に荒々しく干渉し、中國の平和的統一を妨害するこの行為は、中米両國?両軍関係の発展に影響を與える主たる障害であり続けている。
第二に、報告書は東中國海と南中國海の平和?安定維持のための中國側の大きな自制と忍耐について見て見ぬふりをする一方で、日本、フィリピン、ベトナムなどの挑発行為に対して中國が余儀なくされた正當な権益維持行動についてはほしいままに歪曲し、「低強度脅迫行動を用いて東中國海と南中國海の係爭地域に対する海洋管轄権を推進している」といわれなき非難を加えている。
報告書はフィリピン、ベトナムなどが不法侵略?占領した中國の南沙(英語名?スプラトリー)諸島で大規模な埋め立てや軍事建設を行っていることには一言も觸れない一方で、中國側の自國領土での正常な活動に対してはあれこれと口出ししている。最近、米國の有名なシンクタンクは米企業の撮影した衛星寫真から、ベトナムの侵略?占領した中國の南沙諸島の敦謙沙洲と西礁での埋め立て面積が2010年から今年4月30日までの間に8萬平方メートルを超えたことを発見した。報告書はこれには全く觸れていない。