第64回ベルリン國際映畫祭が6日夜、正式に幕を開けた。70數カ國の409本の映畫が各部門で放映され、そのうち20本が垂涎の的である金熊賞?銀熊賞を巡り爭う。中國映畫は近年、ヴェネツィア國際映畫祭、カンヌ國際映畫祭、ベルリン國際映畫祭でも良い成績を収めている。今年のコンペティション部門に選ばれた中國映畫は3本に達する。ドイツメディアも、中國語映畫の受賞の可能性を予想している。光明日報が伝えた。
開幕式には審査員も姿を見せた。ベルリン國際映畫祭の審査員長を務めるのは、米映畫プロデューサーで腳本家のジェームズ?シェイマス氏で、中國の有名な俳優のトニー?レオン(梁朝偉)も審査員として開幕式のレッドカーペットを歩いた。英獨合作映畫「グランド?ブタペスト?ホテル」がオープニング作品となった。ベルリン國際映畫祭は現地の作品を重視し、20本のうち4本が開催國であるドイツの作品となった。またドイツと米?仏?英などの合作映畫も多く入選している。天と地の利を占めたこれらの作品は、金熊賞受賞の最も有力な候補となっている。また2009年に金熊賞を受賞したクラウディア?リョサ監督の「Aloft」、フランスのアラン?レネ監督の新作「Life of Riley」、そしてベルリン國際映畫祭の常連である山田洋次監督の「小さいおうち」などが有力視されている。
今年のベルリン國際映畫祭では、中國映畫もそうそうたるラインナップを揃えている。これは近年としては珍しいことだ。中國の3本の作品は、チョウ亦男監督の「白日煙火」、婁ヨウ監督 (ヨウ=火+華)の「推拿」、寧浩監督の「無人區」?!赴兹諢熁稹工膝啸楗啸闅⑷耸录摔瑜晟袱?、3人の若者の愛と贖いの物語だ。主人公は反抗的なムードの中、愛の光で相手を照らし、自分を贖った。同作品はベルリン國際映畫祭に真っ先に選ばれた中國映畫だ。ある映畫関係者は、同作品が今年の「ブラックホース」になるのではないかと予想している。映畫祭の常連である婁ヨウ監督は、郭暁冬、秦昊、梅婷などが主役を演じた「推拿」をベルリンにもたらした。同作品は茅盾文學賞を受賞した有名作家、畢飛宇の同名の小説を原作としており、盲人のマッサージ師という特殊な人々を描き、彼らの生活や愛などの苦しみを深く掘り下げて表現した。寧浩監督の「無人區」は2013年末に國內で上映され好評を博し、高い興行収入を記録した。映畫祭ディレクターのディーター?コスリック氏は、本紙記者のインタビューに応じた際に、「中國の3作品が選ばれたのは、內容が良かったためだ。この3作品は私に深い印象を與えた」と語った。
コンペティション部門の他に、約10本の中國映畫がその他の部門に入選している。例えば心の拠り所を持たない90年代生まれの若者の感情を描いた「夜」、蔡明亮監督の最新作「西遊」、趙徳胤監督の「氷毒」、卓立監督の「白米炸弾客」などが含まれる。また許鞍華監督、タン?ウェイ(湯唯)主演の新作「黃金時代」も、映畫祭の海外PR活動に加わっている。
顧長衛監督が2005年に「孔雀」で銀熊賞を獲得してから、約10年間に渡り中國映畫がベルリン國際映畫祭で注目されることはなかった。王全安監督の「白鹿原」、チャン?イーモウ(張蕓謀)監督の「金陵十三釵」も、ベルリンの観客の胸を打つことはなかった。今年の映畫祭に出品された中國映畫はこれまでと異なり、內容が斬新で、新鮮な印象を與える。中國映畫が再び受賞を果たすばかりでなく、中國人俳優が再び優秀賞を受賞する可能性もあると予想されている。
もう一つ有利な要素がある。今年の審査員長ののジェームズ?シェイマス氏は、中國映畫との間に切っても切れない関係を持っている。アン?リー(李安)監督と良好な協力関係を持ち、その全作品(「ウェディング?バンケット(喜宴)」、「戀人たちの食卓(飲食男女)」、「グリーン?デスティニー(臥虎蔵龍)」、「ブロークバック?マウンテン(斷背山)」など)の制作に參與しており、中國映畫に強い思い入れがある。またディーター?コスリック氏に、「中國映畫界で最も人気のある俳優」と呼ばれるトニー?レオンが審査員になっており、金熊賞?銀熊賞を狙う中國映畫にとって有力な支援となる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年2月8日