中國科學院昆明植物研究所の呉明一研究員のチームがこのほど行った研究により、カタツムリ由來の天然多糖類ベース生體粘著剤に優れた止血効果、生體適合性、生物分解性がある上、慢性創傷の治癒を速めることが明らかになった。これに関連する研究論文はオープンアクセスの學術雑誌「ネイチャー?コミュニケーションズ」にオンライン掲載された??萍既請螭瑏护à?。
呉氏のチームは長きにわたり天然プロテオグリカン新薬の研究開発に取り組んできた。最近、同チームは傷口管理の臨床上の需要に狙いを定め、天然プロテオグリカンの純化生成、構造解析、構造活性相関、薬理活性、創薬可能性評価などの基礎研究に著手するようになり、天然由來の糖類新薬の研究開発の新たなブレイクスルーを目指している。
同チームは、軟體動物であるカタツムリが分泌する粘液の高い粘著性により濕った巖や木の上を這い、生息できることを発見した。古代ギリシャの「醫學の父」とされるヒポクラテスはカタツムリの粘液に保濕と、腫れの解消、消炎?鎮痛の機能があることを記録していた。
同チームのメンバーはカタツムリの粘液を集め、殺菌した後に冷凍?乾燥を経て多孔高粘著性の天然粘著剤を得た。深く研究した後、カタツムリの粘液にヘパリン系の、顕著な抗凝血活性を持たないグリコサミノグリカンが豊富に含まれることを発見した。プロテオミクス分析によると、同天然粘著剤には百種余りのタンパク質が含まれる。
実験と研究によると、同天然粘著剤は皮膚の傷口を効果的に癒合させることができる。その効果は臨床で使用されているフィブリングルーと醫療用508粘著剤を上回っている上、抜糸による二次損傷を回避できる。病理切片の分析でも、同天然粘著剤は肌の肉芽組織、毛嚢、皮脂腺などの再生を促進し、コラーゲンの蓄積を速めることが分かった。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年2月8日