河南省平頂山汝州市都市中央公園で、雲禪湖という池の水を抜いたところ「怪魚」が捕獲されたというニュースが最近、大きな話題となっている。池の水が約1ヶ月かけて抜かれ、今月27日0時ごろ捕獲されたこの「怪魚」は、外來種であるアリゲーターガー2匹と確認された。関連のライブ配信では、最も多い時で3000萬人以上のネットユーザーが捕獲シーンを視聴した。公園管理者はアリゲーターガーを無害化処理し、専門スタッフを手配して池の消毒作業も実施した。
資料によると、アリゲーターガーは北アメリカが原産地の大型肉食魚類で、天敵がほとんどおらず、兇暴で、何でも食べるなどの特徴があるため「水中の殺し屋」と呼ばれており、野生の場合は最大約3メートルにまで成長する。
実際のところ、アリゲーターガーはここ數年、広東省や広西壯(チワン)族自治區、福建省、河南省、四川省、江蘇省などの地域で確認されている。現在、多くの地域の農業農村當局が既にアリゲーターガーを含む外來種の全面調査を実施している。
中國の外來種は近年、増加の一途をたどっており、世界でも、外來種による被害が最も深刻な國の一つとなっている。「2020中國生態環境狀況公報」によると、中國で確認されている外來種は660種類以上に達している。
一部の外來種は繁殖力が非常に強いため、生態系へのダメージが大きい。しかも天敵が少ないため、現地の優占種となることが多く、生態系に不可逆的破壊をもたらす。
ホテイアオイ
ホテイアオイの原産地は南アメリカで、20世紀初めに観賞植物として中國に導入された。その後、ブタの飼料として広く栽培されるようになったものの、繁殖力が強く、川や湖の水面いっぱいに広がり、大量の水生生物が酸欠や太陽光の不足で枯れたり、死んだりする原因となり、水界生態系破壊につながっている。
スクミリンゴガイ
スクミリンゴガイの原産地は南アメリカのアマゾン川流域で、1980年代初めに食用を目的として中國に導入された。しかし、適応能力が非常に高く、繁殖力も強いため、甚大な被害をもたらす外來種となっている。
ピラニア
2012年7月、広西壯(チワン)族自治區柳州市の市民?張凱博さんは、柳江河で犬に水遊びをさせていた際、兇暴な魚3匹に襲われ、手を怪我した。その魚を捕獲したところ、専門家のグループによって南アメリカが原産地のダイヤモンドピラニアレッドギルであることが確認された。ピラニアの1種で、兇暴な肉食魚類だ。
外來種をめぐる問題に関して、中國では管理制度を整備し続けており、今年8月1日には「外來種侵入管理弁法」の施行が始まった。同弁法は、農業農村當局は関連當局と共同で外來種全面調査制度を設け、10年に1度、全國で全面調査を実施することを明確に定めている。また、外來種モニタリング制度や外來種情報発表制度を設けることも定めている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年8月30日