上海中醫薬大學國際教育學院が編纂を手掛けた日本語版「中醫婦人科學」がこのほど出版された。これにより中國初の日本語版中醫薬シリーズ教材が出揃ったことになる。
中醫婦人科學は、中醫學の中でも重要な位置を占めている。中醫學は、婦人科系疾患の予防や治療の面で、整った理論體系と著しい治療効果を誇る。日本語版「中醫婦人科學」は國際教育學院の日本語チームや日本人専門家?和田暁氏、同校で中醫婦人科學を學ぶ大學院生?柴田里咲さんが共同で1年半かけて編纂し、昨年12月に完成した。そして、このほど上海科技出版社から出版された。
中國の伝統醫學が日本に伝わって1000年以上の歴史があり、日本で少しずつ漢方醫學が形成された。漢方醫學の理論は中醫學の理論に基づいている。1990年代以降、中日両國の交流が盛んになり、中醫學が日本でも再び知られ、重視されるようになった。そして、醫學界だけでなく、一般の人々の間でも、中醫學を學んだり、中醫薬を使用したりする人が増えている。しかし當時は日本語版の中醫學関連の書籍は少なく、教材も非常に限られていた。一部の専門家や學術機関が中醫學教材を翻訳したこともあるものの、シリーズ化されたものはなく、ほとんどが20世紀に出版された中國の古い教材だった。
これを受け、上海中醫薬大學國際教育學院は2008年から、日本語版の中醫対外教育の參考書編纂に著手し、日本語版の「中醫基礎理論」や「中醫診斷學」、「中薬學」、「方剤學」、「中醫內科學」、「鍼灸學」、「推拿學」などを完成させてきた。そして今回、「中醫婦人科學」が出版されたことで、日本語版中醫學シリーズの教材が出揃った。
同學院は、「この教材は中國だけでなく、日本でも初の日本語版中醫薬シリーズ教材となり、この分野の空白が埋められた。日本の中醫薬教育やハイレベルの中醫薬グローバル人材育成といった面で重要な意義がある」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年3月15日