世界的なモニタリング?データ分析企業のニールセンIQがこのほど発表した最新の研究成果によると、ポストコロナ時代には、新小売がいよいよ盛んになり、中國の小売産業はルート?構造の分裂や変化が激化する見込みだ。デジタル消費は小売市場の構造を再編しつつあり、今後はO2O(オンラインツーオフライン)が新たな発展チャンスをもたらすだろうという。中國新聞社が伝えた。
ニールセンIQの研究によれば、消費者が利用する消費ルートは上昇傾向にあり、2020年に消費者が利用したルートは1人あたり平均5.4で、19年の5.0を上回った。O2OやEC、コミュニティ団體購入といった新興ルートが消費者の人気を集めている。ECルートの普及率は19年の34%から20年は47%に上昇し、O2Oも22%から33%に、コミュニティ団體購入も3%から16%に、それぞれ上昇した。たとえば食品?飲料品なら、20年はECプラットフォームでの取引のみを行なう完全EC、ライブコマース、O2Oのルートの重要性が上昇し、19年に比べて完全ECは31%、ライブコマースは80%、O2Oは90%、それぞれ上昇した。この上昇傾向が続けば、2年後にはデジタル化したルートが市場の25%以上を占めることになる。
O2Oの発展の見通しは良好だ。ニールセンIQの研究では、新型コロナウイルス感染癥の後で、ユーザーはO2Oルートを利用した買い物への顧客ロイヤルティが目に見えて上昇した。O2Oルートでの買い物の頻度も感染癥前の1.7から感染癥後は3.4に上昇し、2倍になった。O2O売上高が勢いよく伸びて、20年下半期には前年同期比78%増加した。
ニールセンIQ中國?アジア太平洋エリアのジャスティン?サージェント総裁は、「中國はグローバル経済が回復する中で最も信頼感が高く最も勢いが強い市場であり、消費者が経済回復のけん引で重要な役割を果たしている。そのうち小売と消費財の寄與度が40%に上った。感染癥の中、小売市場構造が大きな調整をくぐり抜け、企業のイノベーションの歩みが加速し、新しいビジネスモデル、新しいルートが次々に登場し、中國の消費財市場は今ほど変化と活力に満ちていた時はない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年6月9日