2020年度大學卒業生の就職活動シーズンがまだ記憶に新しいというのに、最近の數週間、集中的な學校再開からまだそれほど経っていない各大學で、例年より前倒しして21年度卒業生たちの就職活動が始まった。新型コロナウイルス感染癥の影響を受けた「特殊な就職シーズン」が終わったと思ったら、次の「就職戦爭」が始まったことになる。「中國青年報」が伝えた。
「就職のためのウォーミングアップマッチ」が前倒し
復旦大學新聞學院で指導員を務める蔡先生は毎日、學年ごとの連絡グループで秋の求人の最新情報を発信している。メディアの就職情報だけでなく、不動産や銀行などの業界の求人情報も発信し、學生たちに「こうした情報の中に自分に合ったポジションがあるはず」と注意を促している。
上海外國語大學では、前倒しで始まった就職の準備活動を「就職のためのウォーミングマッチ」と呼んでいる。今年8月には、同大學のプラットフォームを利用して就職先と學生とのオンラインマッチングイベントを開催した。興味深いのは、このイベントの対象が21年度卒業生であることだ。雇用先40機関近くの150近くのポジションを、同大の21年度卒業生の中から募集し、學生から送られた履歴書は1500件に迫ったという。
21年度卒業生が雇用情勢をよりよく検討?判斷し、需要に基づいて就職力を高めるのを支援するため、同大が各業界の専門家を招いて學生のために21年度卒業生向けの就職力向上トレーニングキャンプをオンラインで開催したことだ。キャンプは全部で8タームあって1ヶ月間続き、キャリアプランニング、履歴書、筆記試験、面接試験など就職活動の各段階をカバーする內容で、オンラインでのべ8千人が參加したという。
就職の方向性に新たな変化
感染癥の後に、すべての業界が「就職氷河期」を迎えたわけではない。特殊な環境に直面して、21年度卒業生は「新たな発展チャンス」に特に注目するようになった。今年7月、人的資源?社會保障部(省)が國家市場監督管理総局、國家統計局と共同で9つの新職業を発表し、そのうち5つは「ブロックチェーンプロジェクト技術者」や「インターネットマーケティング擔當者」などインターネット関連の職業だった。
こうした新職業の登場が多くの學生に注目されている。騰訊(テンセント)やバイトダンスのようなネット大手の秋シーズンの求人數は前年よりも大幅に増加した。テンセントが発表したデータでは、21年卒業生を対象とした求人は5千件に上り、総求人數は前年比42%増加する見込みで、テンセントにとって創業以來最大規模の大學への求人でもあるという。バイトダンスの秋シーズンの21年度卒業生への求人は6千件を超え、これは同社の例年同期の求人を上回る數だという。
ネットだけでなく、醫療業界も21年度卒業生にとっての「人気分野」だ。就職情報サイトの前程無憂が大學生向け就職支援サイトの応屆生求職網と共同で発表した「2020年中國の優秀大學卒業生の需要と求職報告」によると、バイオ醫薬業界の求人件數が増加しており、そして就職活動に対する印象では醫學部の卒業生が最もよい印象をもち、「就職が難しい」と感じる人の割合が最も低かったという。
またこれまで公務員などの仕事に興味を感じなかった學生の多くが、この職業の発展の方向性を改めて考えるようになった。浙江大學コンピューター科學?工學院の大學院生の単林さん(仮名)は取材に対し、「公務員試験を受けてみようと思う。感染癥を経験して、より安定した仕事に就きたくなったことが主な理由」と話した。
まもなく卒業を迎える學生の中には、予測が難しい就職環境に直面して學業を続ける道を選ぶ人もいる。湖南大學情報科學?工學院の學生の李暁雯さん(仮名)は、「これまで學部を卒業したらすぐ働くつもりだったが、感染癥の後でやっぱり大學院に進んで就職を先延ばしにした方がいいと思うようになった」という。
教育機関を選ぶ大學卒業生もここ數年、ますます増えている。しかし感染癥の影響により、こうした機関の仕事の「不安定性」があらわになった。杭州の教育機関で求人に関する事務を擔當する安雨さん(仮名)は取材に対し、「學生の多くは感染癥で仕事を見つけるのが難しくなり、教育機関のハードが相対的に低くなった(から教育機関に就職した)が、定著率は低く、來年の夏休みシーズン前に彼らは離職するだろう」と予想する。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年10月13日