「物語のテーマで作風は決まる」
上映後、是枝監督や松岡茉優、城檜吏らが登壇すると、會場は大きな聲援と拍手で包まれた。中國の黃建新監督も特別に北京から駆け付け、鑑賞後登壇して是枝監督に質問を投げかけた。黃監督が、「是枝裕和監督の作品は全て見ている。監督がどのようにして獨特な作風を確立したのか、とても興味がある」と話すと、是枝監督は、「僕は自分の作風について考えたことはない。テーマや內容に基づいて、どんな作風にするか、どのように撮影するかを決める。どのように撮影するかは自然と決まる」とし、さらに、「撮影の時、役者の感情をどのように引き出すかを一層重視するようになっている。それを映像で伝え、役者の演技で映畫全體を引っ張ってもらうようにしている」と語った。
是枝監督は、「大學生の頃、張蕓謀(チャン?イーモウ)監督や陳凱歌(チェン?カイコー)監督の作品が日本でブームになった。個人的には、臺灣地區の侯孝賢(ホウ?シャオシェン)監督と楊徳昌(エドワード?ヤン)監督の作品との出會いを通して、自分も映畫を撮りたいと強く思うようになった。映畫を撮り始めてから、賈樟柯(ジャ?ジャンクー)監督と仲良くなり、お互いに今どんなものを作るべきなのか、映畫とどんな風に向き合うべきなのか、自分が生まれ育った土地や人々からどうモチーフを見つけていくのかなど多くのことを學んでいる。同世代に優れた監督を持つということは作り手として財産であるといえ、そのような関係を日本と中國の監督や役者たちが深く長く持てればいいなと思う」と語った。
松岡茉優は、是枝監督の作品に出演したことについて、「前後左右を見ると、中川さん、安藤さん、さらに大先輩の樹木希林さんがいて、初めはとてもプレッシャーに感じていた。でも、撮影を通して、キャストのみなさんと親密な時間を過ごしていたら、本當の家族のようになっていったし、大女優の樹木希林さんの隣に座れるようにもなったし、本當にあの時間は家族そのものだった」と振り返り、ファンから「今後一番演じたい役は?」と聞かれると、「是枝監督に、また使ってもらえること」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年6月27日
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