中日両國の女性科學者の交流を強化し、両國の科學研究交流と連攜を促進しようと、中國科學院(CAS)と日本科學技術振興機構(JST)が共同で開催する2017中日女性科學者會議が3日、北京で開幕した。中國科學院大學の丁仲禮學長、第11期全國政治協商會議副主席、中國女性科學者協會會長を務め、中國科學院院士である王志珍氏、全國人民代表大會常務委員を務める、中國女性科學者協會常務副會長の方新氏、全國政治協商會議委員、西安電子科技大學當委員會書記を務める、中國科學技術協會副主席の鄭暁靜氏、日本の自由民主黨參議院議員、元國務大臣科學技術庁長官の山東昭子氏、日本理化學研究所の小谷元子理事、JSTの沖村憲樹特別顧問などのゲストが開幕式と歓迎パーティーに參加した。中國科學院院士?曹暁風氏が會議の司會を務めた。人民網が報じた。
王志珍會長は開幕式で、中國の女性科學者の現狀を紹介し、「15年、中國の高等教育を受けた女性卒業者數は、卒業者総數の52.7%を占めている。中國で科學技術の仕事をしている女性は現在、3600萬人おり、科學技術従事者全體の40%を占めている」としたものの、「科學技術に従事する女性のうち、ハイレベル人材の割合は依然として低く、科學技術、経済、社會の各分野で、十分に活躍することができていない」と指摘。そして、「そのため、中國政府や関連機構は、一連の対策を講じている。例えば、女性は、出産を理由に科學研究プロジェクトの総括期限を遅らせることができるようにしたり、全國學會で在任する女性のハイレベル科學技術人材の割合を高めたり、科學技術に攜わる女性に合わせた學術活動を開催したりするなどして、科學技術に従事する女性チームの構築やそれらの女性自身のキャリア成長を促進できるようにしている」と語った。
同會議の発展をこれまで見守ってきた山東氏は、「中國は近年、科學技術革命の分野で大きな事を成し遂げてきた。科學技術革新で最も重要な人材的要素である女性の科學者は大きな貢獻をしており、中國の女性科學者の參加度は日本を大きく上回っている。これは本當に羨ましい限り。日中両國は高齢化社會に突入しており、今回の會議のテーマ『生命科學と醫學』は、國民の健康に直接影響する。日中両國の女性科學者が積極的に意思疎通を図り、交流することで、同分野の科學研究の現狀を一層よく理解し、社會の実際の問題を解決し、社會の発展を促進するために貢獻することを願っている」と語った。
歓迎パーティーで、丁學長は、「當校は毎年、修士課程で學ぶ大學院生1萬5000人を受け入れている。うち、43%が女性。しかし、卒業後に実際に科學研究や教育などの分野で仕事をしている人の數は限られている。同會議の開催により、女性の卒業生、女性科學者に模範を示すことがでればうれしい。女性科學者になることは誇らしいことで、社會から敬意を示されるべき」との見方を示した。
沖村特別顧問は挨拶の中で、「同會議は様々な原因から數年中斷していた。昨年、『日本?アジア青少年サイエンス交流計畫』(さくらサイエンスプラン)を通して、方常務副會長率いる一行が日本を訪問された。また、鄭副主席率いる一行も夏に京都で開催された日中の科學技術政策をめぐるハイレベル會議に參加された。これらの交流を機に、山東氏のサポートと提案の下、日中雙方は會議の開催再開を決めた」と紹介した。
1980年に中日両國が「中日科學技術協力協定」を締結して以降、両國の學術交流は継続的に発展し、科學技術や學術交流が、中日友好事業の重要な位置を占めるようになっている。92年、中日國交正常化20周年を記念して、中日女性科學者會議が北京で初めて開催された。今年の會議のテーマは「生命科學と醫學」。このテーマが選ばれた理由に関して、方常務副會長は、「生命科學と醫學の分野は、科學技術の発展の過程全體で重要な位置を占めている。また、同分野の研究には、多くの女性科學者も參加しており、一流の研究成果をあげている」と説明した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月6日
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