中國農業科學院が発表した最新情報によると、同院の野菜花卉研究所?野菜機能ゲノミクス革新チームは國內外の研究者との共同研究の結果、大フラグメントの塩基配列のコピー數の変化がキュウリの花の雄?雌を決定することを発見した。この研究成果は、世界的に有名な學術誌「Plant Cell」(最新號)に掲載された。科技日報が伝えた。
同チームのリーダーで、野菜花卉研究所研究員、深セン農業ゲノム研究所副所長の黃三文氏によると、大フラグメントの塩基配列のゲノム構造変動(Structural Variation)には、挿入?欠如、コピー數の変化、逆位などのさまざまな種類があり、自閉癥や統合失調癥など人類のさまざまな疾患を引き起こす。植物にもゲノム構造変動により生じる形狀の変化(葉の大きさや果実の形など)が一部報告されているが、植物の構造変動が生じるメカニズム、遺伝子機能に対する影響に関する報告は少ない。同チームは2013年にキュウリの全ゲノムマップを作成した上で、これらのデータを使いキュウリのゲノム構造変動の解析を行った。
キュウリは典型的な雌雄異花の作物で、雌花のみが発育して果実になる。歐州の一部の品種は、雌花のみを咲かせるため増産が期待できる。今回の研究によると、この雌のみのキュウリは、30KBのDNAフラグメントのコピー數の増加によって生まれた。コピー數の増加が最も早く生じたのは東アジア産のキュウリで、その後さらに歐州に広がり、生産量の多い品種を形成した。この遺伝メカニズムは性別決定メカニズムのさらなる解析の重要な參考となり、未來の高生産量キュウリ品種の栽培に対して重要な価値を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月29日